出発前のひと働き

6時に旬公を送り出す。午前中は、発行の遅れた「書評のメルマガ」を2号分編集して発行する。前の号には、福嶋聡さんによる後藤嘉宏『中井正一のメディア論』(学文社)の書評を掲載。ちょっと長い文章だけど、そのまま載せた。後の号では、最近、共著『海の家スタディーズ』(鹿島出版会)を出したライターの渡邉裕之さんの短期連載を開始する。今後も、新刊や新しい動きに即応した記事を、適宜載せていきたいと思う。ところが、まだ寝ぼけていたのか、後の号で大橋あかねさんの連載で、すでに載せたのと同じものを間違えて載せてしまう。大橋さんからメールで指摘があり、スグに訂正版を発行する。


じりじりと気温上昇。昼に自転車で本駒込図書館に出かけ、本を返却。〈ときわ食堂〉で昼飯でも、と思うが、すでに満席。ウチに帰り、肉野菜炒めを上に乗せた味噌ラーメンをつくって食う。うまい。午後は、奈良での打ち合わせに使うゲラのチェック、某誌原稿の手直しと資料を宅急便で発送、書評の本を読む、など。ときどき休憩を入れながら、それなりに励む。BGMは、クレイジーケンバンド[soul punch]。ここ1、2年のCKBは、以前の手クセみたいなものが感じられて、あまり聴いていなかったが、この新作はイイ。添付のDVDには、横山剣本牧のスポットを案内する映像が入っていて、コレがじつにディープであり、CKBワールドの名所案内にもなっている。本牧に行きたくなったゼ。おすすめ。


7時ごろ、ビデオでフランシス・コッポラ監督《ロスト・イン・トランスレーション》(2003、米)を観る。辛気臭いハナシかなという予断があったが、かなりオモシロかった。状況に流されるままのビル・マーレーも、《ゴースト・ワールド》の後日譚さながらに「ゴスッ娘、東京へ行く」てな感じのスカーレット・ヨハンソン(ホテルの部屋で、なぜか下がパンティだけなのが目に楽しい)もいい。東京の街や人をまったく理解できない異文化として描かなかったのも、この映画に共感できる理由だ。ぼくも、海外に行って、空港からの高速道路から、次第に街へと入っていく風景に、いつも期待と不安を抱くから、冒頭とラストのビル・マーレーの心情が判るように思う。


コロッケとメンチカツで夕飯。そのあと、『ぐるり』の原稿を書く。今回はふちがみとふなと。新作[ヒーのワルツ]を流しながら、一気に書く。音楽について書くときは、音を聴いて受け取ったモノが文章に反映できればいいと思っている。それが多少、非論理的でも構わない。12時すぎに書きあがる。これから荷造りをしなければならないので、今日はココまで。明日は朝から大阪に行く。明後日は奈良。なので、日記は2、3日休みますが、気にしないでくださいませ。では。