クロネコヤマトで「顔」なのです

夕べも寝苦しく、DVD《やっぱり猫が好き》2005年版を観ていた。相変わらずオモシロいけど、アドリブっぽい部分が多いかなと思ったら、脚本が三谷幸喜じゃなくて別のヒトだった。へえー。今朝も朝から、本の整理。だんだん床が見えてきたので、掃除機をかける。コレだけ大規模に掃除したのは、ひょっとして引っ越して以来か?


実家に送る段ボール箱4つができたので、ヤマト運輸に連絡。最近「ドライバーズ・ダイレクト」と宣伝しているので、ウェブで調べて、地域の担当ドライバーに電話してみた。「あの西日暮里のカワカミス……」と云いかけたところで、相手は「ああ、カワカミさんですね。うかがいます」と。2日に1回ぐらいは配達があるし、集荷もヒンパンに頼んでいるので、すっかり覚えられてしまったようだ。それにしても、この地域にほかに「カワカミ」はいないんだろうか。そのあと、自宅に電話して荷物を送ることを告げると、「またかね」と云われるが、なんとか受け入れていただく。もとの実家(ぼくの生家)は、昨日、完全に取り壊しが終ったそうだ。この目で見てないので、まだ実感が湧きにくい。


片づけを一段落させて、『レモンクラブ』の原稿を書く。今回は、高田里惠子『グロテスクな教養』(ちくま文庫)。戦前から1980年代にいたる教養をめぐる言説の紹介が豊富。こないだ旧制高校から発展した私立学校を取材したコトもあり、旧制高校をめぐるハナシがとくにオモシロイ。しかし、ココから著者自身の見方をまとめようと思うと手こずる。まあ、はじめに教養については「何を述べても、どう語っても、すっきりしない」と宣言しちゃってるんだけど。あと、セドローくんも日記で書いてたが、あちこちに皮肉な表現があるんだけど、どれも大人しいんだよなあ。マジメな大学の先生が、新書向けにがんばってクダけてみました、という感じだ。……というような感想は原稿に盛り込めず。書評というより、エピソードの紹介中心で終ってしまった。


6時すぎに出て、新宿へ。〈TSUTAYA〉でビデオを返却し、〈さくらや〉でコピー用紙を買う。田端まで戻り、〈がらんす〉へ。キノコのオムレツと、ハンバーグシチュー。量もしっかりあって、美味しい。DVDで井口奈己監督《犬猫》(2004)を観る。中原昌也が『続・エーガ界で捧ぐ』で最も(唯一?)激賞していた作品だが、観てよかった。榎本加奈子藤田陽子が、幼なじみなのに仲の悪い関係を演じる。「一シーン一シーンが自然に演じられている」というのは、近頃の日本映画をほめるときの決まり文句なのだが、多くの場合、演技も演出も(ついでに予算も)チマチマしていることも言い訳だったりする。しかし、この映画の「自然」さは、そういったものとはかなり違う気がする。うまく云えないが。DVDに入っているメイキングを観ると、監督の意図がおぼろげに伝わってくる。鈴木惣一朗の音楽もグッド(とくに、犬を飼っている家を探して歩くときにかかる曲)。かなりイイですよ、オススメ。


ここ数日、DVDプレーヤーの調子が最悪。買ったDVDは普通に見られるのに、レンタルだと途中から画面にノイズが入り、最後には止まってしまうのだ。今日観た《犬猫》も同じ状態になり、何度やっても復旧しない。しかたなく、途中からパソコンのDVDで観る。眼が疲れるし、やっぱりある程度の大きさの画面で見たいよなあ。