図書館のはしご&三ノ輪で飲む

今日は、仕事場に行かず、図書館に行って仕事するコトに。10時過ぎに出発し、まず南千住図書館へ。コンセントが使える席が空いていたので、パソコンで原稿を書く。ちょっと判らないことがあっても、近くに辞書や事典があってスグに調べに行けるのがウレシイ。自宅だと、探している時間のほうが長いのだから。


それにしても、この図書館は利用者の老人率が高い。三人に一人は60代以上というカンジだ。平日の昼間ということもあるのだろうが。ときどき、通路のほうで明らかに放屁の音が聞こえる。1回や2回じゃないぞ、しょっちゅうだ。高円寺の古書展(やはり老人率が高い)でも、本を見ていて隣で放屁されたコトがよくあるが、歳を取ると体が制御しにくくなるのだろうか。それともたくさんの本に囲まれた安心感ゆえなのか。


原稿を書く合間に、棚を見て回る。だんだん、この図書館はこの分野が強いのだな、ということが判ってくる。インターネットで蔵書検索できるとはいえ、所蔵がありそうか否かかの見当がついていると、探している本が見つかる可能性が高くなるのだ。郷土史の棚には、荒川出身の作家のコーナーというのがあり、坂口尚のマンガのズラリと並んでいる。この区の出身だったのか。また、学校関係で、夜間学校の本が並んでいる辺りに、根本敬『夜間中学』(情報センター出版局)が。コレは、きっと勘違いだろう。


3時ごろ、いったんキリをつけて外に出る。三ノ輪に出て、台東区根岸図書館へ。閲覧室で『文学界』の新しい号を読む。筒井康隆が、「巨船ベラス・レトラス」なる長篇を連載開始。「21世紀の『大いなる助走』」というコピーがついており、たしかに出だしはなんとなく面白いのだが。まあしばらく付き合ってみるか。前号から始まった小谷野敦のコラムは、最初「上機嫌な私」というタイトルが反語だと思っていたら、内容もホントに上機嫌なのでとまどう。うーん。


他に調べたいことがあり、さらに台東区中央図書館へ。こういうとき自転車は便利。途中のコンビニで「タイムスリップグリコ」。ひとつはダブリだが、もうひとつは『平凡』(歌本付き)だった。おお。コレで残りは2誌(+シークレット)だ。5分で図書館に到着。ここの図書館は、南千住図書館と蔵書傾向が微妙に違うので、使い分けがしやすい。調べものを終えて自転車に荷物を載せていると、どこかで見た人が外に出てきた。堀切直人さんだ。声をかけると、今日6時半に右文書院の青柳さん(なんとなくイニシャルで「Aさん」にしていたが、めんどくさくなったので本名にする)と飲むコトになっているので一緒にどう、と誘われる。


自転車でまた三ノ輪に戻る。途中、竜泉で漫画と文庫の古本屋に入る。存在は知っていたが、いつも閉まっていたのだ。根岸図書館に戻って、あれこれ。6時半に、堀切さん、青柳さんと落ち合い、〈遠太〉へ。お二人とも初めてで、店のつくりやつまみが充実してることに、静かに感動していたようだ。ご主人が亡くなっても、奥さん、娘さん、お孫さんの三代で店を切り盛りしていた。適度に飲んで、次に〈中ざと〉へ。途中、旬公も合流し、楽しくハナシをする。お二人と別れ、自転車二人乗りで西日暮里まで。旬公が行きたいというので、田端新町の〈ブックマーケット〉に寄って、ウチに帰ってくる。図書館で一日を過すつもりが、思わぬオマケがついたカンジ。こういう日があってもいい。


【今日の郵便物】
★古書目録 吉野古本目録