「一箱古本市」大家さんへのあいさつ回り

10時ごろに起きて、布団の中で本を読む。12時前に出て、よみせ通りの〈月夜と眼鏡〉(http://www015.upp.so-net.ne.jp/tsukiyotomegane/)に行く。といっても、ココはべつに店ではなく、ご夫婦が住んでいる一軒家だ。昨年秋の「谷中芸工展」の期間中、その一部屋を「気まぐれ図書館喫茶」として開放した。奥さんの実由樹さんが、われわれの「不忍ブックストリート」計画に協力を申し出てくださったので、今日はその下見である。


よみせ通りから路地を入ってスグのお宅で、門から玄関までのスペースがたっぷりある。ココに「一箱店主」の古本を置かせてもらうコトにする。中に上げていただき、四畳半の和室でコーヒーやお茶をご馳走になる。風情のある本棚に、愛着のある本がきちんと並んでいる(あとで、「本の背表紙が見える部屋ってイイねえ」と旬公と何度も嘆息した)。実由樹さんが、「これ観ませんか」とぼくに《ダウンタウンのごっつええ感じ》のDVDを差し出す。この日記を読んでくださってるそうで、趣味がバレバレである。旬公はご主人と横溝正史のハナシに興じて、横溝の原作の映画のDVDを貸してもらっていた。


そのあと、他にやるべきコトはあるんだが、せっかくだから今日のうちに「不忍ブックストリート」のことで回っておくか、ということになり、〈NOMAD〉→〈オヨヨ書林〉→〈花影抄〉→〈ギャラリーKINGYO〉→〈イリアス〉→〈乱歩〉→〈タムタム〉の順に回って、地図を置かせてください、「一箱古本市」の「大家さん」(場所を提供してくださる店)になってくださいと、お願いする。おかげで、3ヵ所でお茶やコーヒーを飲んだ。みなさん、思った以上に好意的な反応だったので、この企画はうまくいきそうだと、ウレシクなった。しかしこれから、4月の地図発行、ゴールデン・ウィークのイベント開催に向けて、準備しなければならないコトがたくさんある。「不忍ブックストリート」にご興味をお持ちの方や、「一箱店主」の参加希望の方は、とりあえずぼくまでメール(kawakami@honco.net)をください。順次、お知らせをお送りします。


谷中コミュニティセンターの図書館に寄って、帰る。晩飯は、昨日旬公が芝浦でもらってきたモツ煮込みと、ぼくがつくった厚揚げ焼き。後者は、昨夜の《タモリ倶楽部》の「豆腐屋で飲む」という企画で、タモリがつくっていた豆腐料理がやたらウマそうだったので、さっそくマネしてみたもの。10時過ぎ、〈古書ほうろう〉にカートを引いていき、不要な本を売って、昨年夏のイベント以来、奥に置かせてもらっていた展示用の本を詰め込んで帰る。でも、まだ何箱もあるんだよなあ。「古書モクロー」の本も少し入れ替える。


この数日、コンビニで「タイムスリップグリコ 思い出のマガジン」を探していたのだが、どこにも見つからず、今日セブンイレブンで見つけて2つ買った。一箱に一冊ずつ、縮小で復刻された雑誌が封入されている。『ARENA37℃(アリーナサーティセブン)』と『4年の学習』だった。前者が中綴じ、後者が平綴じと、製本方法まで再現されているコトに、ちょっと感動。記事ページは小さすぎて読めないが、グラビアの本文ぐらいならなんとか読める。『4年の学習』の「めいたいんてい荒馬宗介」シリーズのマンガは、山口太一という人が描いている。このヒト、小学生のときにぼくが愛読していた『こちらマガーク少年探偵団』(あかね書房)のイラストも担当していた。懐かしい。


【今日の郵便物】
★古書目録 楽葉会(名古屋)
塩山芳明さんより 『記録』2月号
今回の書評で紹介されている友成純一『人間・廃業・宣言』(洋泉社)は読みたい。