眠りながら焦る

昨夜は焦りながら、布団のナカで、足尾鉱毒事件を題材にした小林久三の乱歩賞受賞作『暗黒告知』(講談社文庫)を読み終え、さらに、長尾三郎『週刊誌血風録』(講談社文庫)の冒頭を読んだところで眠る。こういうときは、眠りも浅く、妙な夢ばかり見る。眠りながらなんだかずっと焦っているのだ。朝イチで起きて原稿に、と思っていたが、やっぱり起きれず。仕事場に行き、仕事の連絡の合間に、構成だけ決める。昼飯食いに行く時間なかったので、マクドナルドのハンバーガーを食べるが、胸焼けして気持悪い。


2時過ぎに出て、神保町へ。〈東京堂書店〉6階の会議室で座談会の収録。紀田順一郎さんと、〈ジュンク堂書店〉のFさん、〈東京堂書店〉のFさん、〈三月書房〉のSさん。2時間と少しで終る。Fさん(ジュンクのほう)とSさんとで、靖国通りの北側の蕎麦屋で少し飲む。


解散して仕事場に戻ったら8時半。ようやく原稿に取り掛かる。自分でもまだよく判ってないblogのしくみや利点について、判りやすく伝えるのに骨が折れる。11時過ぎに書き終わり、取材先にチェック願いのメールを出す。校了ギリギリになってしまい、申し訳ない。今年の年頭の誓いとして「締め切りを守る」と、この日記に書こうと思っていたのだが、書かなくてヨカッタ。さっそく守れなかったんだから。


12時前に市ヶ谷から電車に乗り、小川町−新御茶ノ水の乗換えでは、全力で走った。この時間帯は一本逃すと、20分近く待たされる。乗り込んだ電車のナカで、ゼイゼイ息をつく。この数日持ち歩いていた、高橋源一郎『追憶の一九八九年』(角川文庫)を読了。あとがきに、「重要なものを省き、些細なことを残す」という傾向があった、とあるが、この姿勢が、15年経ってもおもしろく読める日記にしたのかも。なお、源ちゃんは最近、また日記を公開している(http://www.plays.jp/diary/gen1rou/)が、こっちは本当の仕事日記になっていて、いまいち面白みに欠ける。でも、『追憶の二〇〇四年』というタイトルで出版されたら、買っちゃうかもしれない。


ウチに帰ったら、「東急渋谷大古本市実行委員会」からハガキが来ていた。「諸般の事情により今年1月末の開催を見送ることになりました」と。8月末のほうはやるらしい。「モクローくん通信」にも書いたけど、昨年に続き、今年もデパート古書市の受難の年になりそうだ(ところで、伝聞で浦和伊勢丹が中止と書いてしまったけど、間違ってなかったか心配だ。ご存知の方、教えて下さい)。旬公につき合って、ビデオ返しに行く。たいして働いてないのに、一人前に眠気だけは訪れる。ああ。


【今日の郵便物】
★古書目録 渥美書房、美濃収集会(この一年まったく注文せず、会費の更新をやめることにした)、古書あきば、丸善・岡山シンフォニービル店、アンダーグラウンド・ブック・カフェ