三月とガケ

朝8時半に起きて、お母さんに挨拶して、9時に前田家をあとにする。この今里というところ、古い街らしく、歩いてみるとオモシロそうだ。ローソンで買った本を詰めたゆうパックを出し、身軽になる。北浜駅で前田君と別れる。土曜日からずっと会っていたので、なごりおしい。京阪電車に乗って、三条へ。


寺町通りの〈三月書房〉の前まで来ると、昨夜「書店員ナイト」で会ったばかりの〈砂の書〉の寺井さんが自転車で乗って通りがかった。京都も狭い。朝飯食ってないので、立ち食いうどんでもと思って探したが、この辺りにはそういった庶民的な店はなかった。11時近くになったので、三月書房に行き、シャッターを開けてもらい、中に入る。宍戸立夫さん、さっそく最近の新入荷を何冊か挙げてくる。3冊買った。斜め前の〈デコイ〉で打ち合わせ。そのあと、三月書房の隣の中華料理屋で牛筋の煮込み定食というのを食べる。


そのあと、白川通りの〈ガケ書房〉へ。噂の「善行堂」を見る。いろんな人に聞かされていたせいか、思ったほど(?)高くない。川崎長太郎の『伊豆の街道』(講談社)が1000円、『ブラケット』10号(すでに林さんにもらった号かもしれないが)が600円と、リーズナブル。裏側の棚には、他に3人ほどが持ち込んでいる古本コーナーがあった。新刊も、マンガの並べ方がうまいので、すでに眼にしているタイトルでも手にとって見たくなる。面出しになっていた一冊を買った。あと、ゼルダのCD[ゴールデン・ベスト〜タイム・タイム・スパイラル](なんというタイトルだ)をレジに出すと、店長の山下さんが「こないだ、精華大学で小嶋さちほさんがライブをしたんです」と云う。来年は、この店で友部正人がライブをするそうだ。店を出るとき、バス停まで送ってくれながら、セレクトショップじゃなくて、何でも置く本屋さんがやりたい、と云っていた。そうか、ガケ書房の本質は、なんでも置いてしまう「男気」であり、どんなものが来ても受け容れてやるという「度量の広さ」なんだな。なんか納得。


バスで京都駅へ。〈蓬莱551〉の豚まんを買って、新幹線に乗る。途中、1時間ぐらい寝て、5時過ぎに東京駅へ。ウチに帰ったのは6時前。ポストには郵便物がどかどか。産経新聞のコラム「みんな本が好きだった」、日曜日の書評欄に掲載された(http://www.sankei.co.jp/news/041212/boo011.htm)。星新一の『気まぐれロポット』について。あと「赤旗」に「モクローくん通信」について喋った記事が載ったらしいが、未見。パソコンには返事を書かなければならないメールが溜まっている。


7時ごろ、旬公が帰ってきて、久闊を叙す(具体的には、「何日もウチを空けやがって」とケリを入れられた)。「松本楼」のレトルトカレーで晩飯。洗濯や片づけをして、〈古書ほうろう〉を覗きに行く。やっぱり、いつもの本屋に行かないと落ち着かない。ネットを見ると、「幻堂百年祭」について、きじまさん、にとべさんなどの感想が載っているし、セドローくんの日記には昨日中尾さんからぼくと前田君の行動の報告があったとある。また、幻堂の掲示板(http://bbs.infoseek.co.jp/Board01?user=maborosido)も盛り上がっている。


それにしても、今回も神戸だけにしておけばイイのに、大阪・京都まで回ってしまった。関西に行くと、いつも以上に行動的になってしまうのは、ナンでだろう? ともあれ、明日からはまた、東京の日常生活に戻る。