ネットラジオで原稿を

朝、少し寝坊。数日ぶりに神保町に行き、〈三省堂書店〉を覗く。みなもと太郎の少女マンガを特集した『comic新現実』第2号と、坪内祐三『文庫本福袋』(文藝春秋)を買う。〈田村書店〉の均一台の前で右側から見ようとしていたら、あとからやってきた男が、「ヒョッ」とか「ウッ」とか小声を挙げながら、すごい勢いで左側に積んであった本を抜く。掘り出し物だったみたい。もし自分が欲しい本だったらイヤなので、よく見なかったけど、横尾忠則の装丁本っぽかった。まさか柴田錬三郎『うろつき夜太』の初版じゃないだろうな? だとしたら、見逃し残念。左側から見ればよかった。


岩波ブックセンター〉で『論座』の新しい号を買い、『図書』をもらって、さくら通りの〈げんぱち〉でハヤシライスを食べ、仕事場へ。次号の企画を考える。産経新聞生田誠さんが来て、コラムに載せる写真を撮影。もっとも1時間ぐらいいて、その九割はずっと絵葉書のハナシをされてましたが(笑)。夕方から、ずっと引きずってきた原稿にようやくエンジンが掛かりはじめる。この期を逃すまじと、一気に取り組む。BGMはネットラジオ高橋健太郎がDJの「「MEMORY RADIO LAB」(http://www.live365.com/stations/313720)という番組で朝日美穂がゲストの回。朝日美穂は[ホリアテロリズム]というアルバムがもうすぐ出るらしい(本人のサイトに情報あり。http://www.ceres.dti.ne.jp/~donidoni/asahi/)。このアルバムからの曲も掛かっていたが、なかなかイイ。一度ライブを見てみたいものだ。この番組ではほかにチャクラのカバーも掛かっていたんだけど、誰が歌っているのかは判らなかった(ご存知の方は教えて下さい)。このラジオ番組は3時間で一回転して、また元に戻るらしいが、それを2回聞いたあたりでようやく原稿がまとまる。まだチェックの過程があるが、いちおう安心。長かったー。でもスグに次がやってくるのだ。


帰りの電車で、『みずす』1月号を読む。植田実の「知られざる本郷・求道学舎 『集合住宅物語』番外篇」は、前を通るたびに「なんだろう?」とかねがね不思議に思っていた建物の内部と、その再生の過程を紹介していて、興味深い。この記事は田端ヒロアキくんに教えてあげなきゃ。彼は、「萬」というミニコミをやっていたとき、この建物から名を借りて「ゆとり文化研究所・愚童学舎」を名乗っていたのだ。この号では、山本義隆ランダウをめぐって 個人的な回想」もよかった。科学者の政治に対してとるべき態度を、はっきりと述べている。科学史については何の知識もなかったが、コレを読んで、今月出る『物理学者ランダウ』(みすず書房)を読みたくなり、さらに、あまりの分厚さに断念していた山本義隆の『磁力と重力の発見』全3巻(みすず書房)にチャレンジしてみたくなった。


ウチに帰ると、旬公が仕事しながら、歌舞伎町のホストの実態を追った番組を見ていた。飲みまくり喋りまくる彼らの仕事ぶりはスゴイ。昨日読んだ安野モヨコの『働きマン』といい、バリバリ働くヒトを見ると圧倒される。彼らの半分ぐらいでいいから、勤勉に働きたいものである。……と書きつつ、すでに眠気を覚えているのであるが。


【今日の郵便物】
★古書目録 萩書房、中野書店