初めてのバス路線の愉しさよ

またしても5時ぐらいまで眠れず、昨夜読んだ『孔子暗黒伝』に続き、諸星大二郎の『暗黒神話』と自選短編集2冊を読んでしまう。ちょうどまとめて文庫化されたのを期に再読したのだが、やはりこのヒトの発想は飛びぬけている。というわけで、今朝も寝坊。午前中は洗濯をし、昼は明太子のパスタ。そのあと、ゴロリとヨコになって本を読んでいると、もう3時前。これはヤバイ、ヤバすぎると思い、仕事を持って外に出る。


北千住に出て、東武伊勢崎線五反野に行き、そのあと竹ノ塚へ。なんでそんなトコロに行ったかは、「帝都逍遙蕩尽日録」で書くつもりなので、ココでは略。五反野を堪能した、とだけ、書いておこう。東武線で北千住に戻り、〈ブックオフ〉を覗いてから、駅前から「端44」の駒込病院行きの都バスに乗る。北千住の北側、千住中居町や千住桜木、そして尾竹橋を通り、田端新町にいたるルート。この路線に乗るのは初めて。人通りの少ない寂しい道だが、暗闇の向こうに、小さな商店が数軒ポッと見えてくる。それが、怪しげな純喫茶だったり、戦前からあるような酒屋だったり、「◎◎珍品店」という謎の看板だったりする。諸星大二郎のマンガみたいに、「彼方」の世界を通っているような気さえする。田端新町のバス停近くで、よくヨコを通る工場が見えた。やっと知っている場所に出て、現世に戻ってきた気分。


夢うつつのまま、バスを降りて、田端新町の〈ブックマート〉を覗き(それでも古本屋には行くのだ)、左右に線路が走っている寂しい道を通って、ウチに帰る。晩飯は旬公がつくった、鳥団子と白菜のスープ。そのあと、本をちょっと読んだり、明日ヒトに会う準備をしてたりしているうちに夜は更けていく。


青弓社のサイトに、「ある日の編集者」というリレーコラムを書いたのだが、もうアップされていた(http://www.seikyusha.co.jp/aruhi/index.html)。本名で「本コ」の編集について書いている。ちなみに、この欄は執筆者が次の書き手を指名する制度なので、ぼくは交通新聞社の高野マユタンを指名しておいた。次回がどんな文章になるか、楽しみです。


【アンケート回答ご紹介】
◎「ほんとなんせんす」主催のAkimboさんより。

■ 読んで楽しい部分
1. 飲み食い
 食事に献立が書かれているとなんだかウレシイ。

2. 奥さんとの行動
 『ナンダロウアヤシゲな日々』の共同作業を読んでいるので、奥さんの話、特に二人一緒に飲み食いする話は丁寧に読みます。ヘンですか。

3. おもしろかった本の話
 今日帰りに『おいピータン!!』を買ってきてしまいました。大森さんナイスだなあ。伊藤理佐って、なんでこんなに「伊藤理佐以外に描けない話」の引き出しが沢山あるんでしょう。
 でも、『のだめカンタービレ』を知ったのはわたしの方が早かったため、日記を読みながら、「そうそう、おもしろいんだよな、読みながら「ぎゃぼ〜ん」なんていってるかも」なんて思っておりました。『天才ファミリーカンパニー』もなかなかでしたよ。
 日記中にエリック・ホッファーなんてでてくると、「そういえば、津野海太郎の『歩くひとりもの』にもエリックでてきたな」などと勝手に連想したり。ここらへんは書きだすときりがないのでこのへんで。

4. 交友関係の話
 『ナンダロウ…』にでてくる人々の著書は、わたし個人の「そのうち読む本」リストに登録しています。

■ 今後期待すること
1. オモシロ本の話をもっと
 わたし自身の本えらびの参考にしています。
2. 高島俊男さんとすれちがわないかな
 高島さんも古書マニアです。五反田だか目黒だかにアパートをかり、東京に来たときにはせっせと古書市にでむいているそうです。みかけたら日記に書いてください。すかさずその近辺をうろうろします。
3. 『ナンダロウ…』読者のつどい
 ネットで募集したらおもしろいかもしれません。サインをもらいにいきます。

いやあ、多岐にわたって、こまごまと感想を書いてくださいました。食事の献立は毎日ではないですが、書くようにしています。ただ、味覚を描写する筆力はいまのところありません。ご要望のうち、高島俊男さんはお顔を存じ上げないので、私が気づかないだけで、ホントにすれちがっているかもしれません。読者のつどいは、とくに考えていませんが、来年夏(たぶん)には「第2回モクローくん大感謝祭」を行なうツモリなので、そのときにお会いできれば。ありがとうございました。

Akimboさんの「ほんとなんせんす」
http://www.t3.rim.or.jp/~akimbo/index_j.html


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