全部で何冊買ったかな?

今日はなかなか楽しい一日だった。「帝都逍遙蕩尽日録」で書くことになると思うので、ココではメモ程度に。


このところ、週末は用事があるか、用事が入ってなくても書かなければならない原稿があったりして、遊びに出かけることができなかった。今日は、ぼくも旬公も珍しく一日ヒマなので、湘南に出かけることにした。朝9時過ぎに出発。東京駅で横須賀線に乗り換えて、逗子で降りる。


駅から10分ほど歩いたところにある逗子開成学園の学園祭へ。「進学レーダー」のIさんに教えてもらったのだが、ココの学園祭も古本市があるのだという。ほかの催しには目もくれず、一階の教室でやっている古本市に突進。西日暮里の開成ほど量はないが、10ほどのカラーボックスに詰め込まれた本には面白いものが多い。文庫は50円、単行本100円、新書は80円と激安。書名は略すが、文庫15冊、単行本5冊、新書1冊買って、1400円ほど払う。旬公も5冊ぐらい買っているが、先生らしきヒトに「古本屋さんですか?」と聞かれ、「趣味です」と答えていた。着いたばかりなのに、いきなり紙袋いっぱいの本を持つことになった。


駅まで戻り、バスに乗る。長柄交差点というバス停で降りるはずが、海岸回りと山手回りを間違えて乗ったらしく、森戸海岸のほうへ走っていく。慌てて降りる。腹も減ったし、すぐ近くに〈魚佐〉という魚料理の店があるのでそこに行こうというコトに。12時前なのにナカは満員、外で待っている人もいた。すぐ開くかなと思い外で待つが、30分近く待たされる。やっと入り、ぼくは海老丼、旬公は刺身丼。単品でも頼めるので、マグロの唐揚げも追加、そして、ええーい、ビールも追加。どの料理もびっくりするほど量が多く、ウマイ。すっかり満腹になった。


長柄までかなり歩くと云われたが、腹ごなしに国道まで歩いて、バスに乗る。長柄交差点で降りて、ちょっと迷って、〈haco〉というカフェへ。二階建てで、一階では手づくりのブックカバーや小冊子の展示をやっている。上がカフェコーナーで、いまここで、〈ちょうちょぼっこ〉が本を出して古本市をやっているのだ。思ったよりも冊数が多く、表紙を見せて並べられている本も多い。チャイを飲みながら、長居する。古本を1冊(堀内誠一の絵本)と、委託で置いてあったミニコミ『四月と十月』2冊と、その主宰者の牧野伊佐夫さんのスケッチ集を買う。バスで逗子駅まで戻る。


まだ時間があるので、鎌倉駅で降りて、〈芸林荘〉で均一を2冊、〈木犀堂〉で均一を1冊買う。小町通りの途中に、「ブックカフェ」とあるのを見つけ、入ってみる。ビルの三階にある〈遊吟舎〉という店。つまんなそうなら入るのヤメようと思ったが、外から覗くと本棚がたくさん見えたので、引き込まれるようにナカへ。その結果は……いやー、スバらしい。なんか蔵書家の本棚がそのまま店になっているようなカンジだ。コーヒーを飲み、単行本2冊、文庫本4冊を買う。そこを出て、踏み切り脇の〈游古洞〉で1冊買い、目録中心なのでいままで入ったコトのなかった〈四季書房〉にも勇気を奮って入り、2冊買う。あと〈公文堂書店〉に行けば鎌倉の古本屋は制覇だが、もう暗くなったのでヤメにする。その代わり、お気に入りの駅前の〈たらば書房〉という新刊書店で雑誌を2冊買う。逗子・鎌倉古本屋回りが終わったあとの、まあデザートみたいなもんですな。以上の冊数を合計したら、さて何冊買ったかな?(自分では怖くて数えられない)


横須賀線に乗り、東京駅で夕飯用のシューマイを買って帰ってくる。ビデオで《草ぶきの学校》(1999、中国)を観る。一口で云ってしまえば、1960年代中国の地方の小学校を舞台とした感動のドラマ、ということになるが、主人公の少年のキャラクターが強烈なのと、ところどころ面白いカットがあって、最後まで飽きさせず、そしてきっちり感動させてくれた。そのあと、テレビでジュディ・フォスター主演の《パニック・ルーム》。なんだかアナだらけの脚本。観客に疑問を起こさせるようなサスペンスは、いかにショッキングな映像であろうとつまらない。


【今日の郵便物】
★「彷書月刊」11月号 届いたのは昨日だが。特集は古本小説大賞発表と珍品オークション。南陀楼の「ぼくの書サイ徘徊録」は、大阪のオンライン書店〈古書 風流夢苑〉(http://www8.ocn.ne.jp/~furyuu/)について。