座談会のち地震

朝、対角線から宅急便が届く。『青春の瞬間(とき)早稲田 50‘s−80‘s』(まぼろしチャンネル、本体1710円)が入っていた。これは昨年出た『早稲田の学生街』という本の続編で、前回は地図と写真で構成されていたが、今度はB5判にし、写真中心で構成している。学生生活、サークル、学祭、遊び、学園紛争などカテゴリーごとに、各年代の写真を掲載している。やっぱり時代が反映されているもんだなあ。西門通り、大隈通りなどの通りの風景も、1960年代と現在を並べて掲載されていて、最近早稲田について書くことが多くなったぼくとしては、とても頼れる資料である。この本にぼくは「早稲田、1980年代後半の学生生活」という文章を書いている。サークルのこと、授業のこと、映画館のことなどを日記風の文章で書いている。固有名詞には注をつけたが、確認するのにけっこう手間取った。編集者や発行者も早稲田出身で過剰に早稲田魂を注入した文章になっているのには参るけど、ひとつの街の変化を写真でたどる本としては、とてもよく出来ていると思う。
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午前中は資料を読む。1時前に出て、神保町へ。時間ないけどちょっと本屋を覗こうと思い、〈文庫川村〉の並びの〈山下書店〉に行こうとしたら、あれ? ないぞ。時間なかったのできちんと確認しなかったが、閉店したのだろうか。これだけ新刊書店の多いエリアなのに、靖国通りの北側には、この山下書店と〈ヴィレッジ・ヴァンガード〉、三省堂書店の〈自遊時間〉しかない。ここの山下はわざわざ行きたい店でもなかったが、なくなると、なにがしか寂しさを感じてしまう。客は勝手だ。ただ、休みでシャッターが閉まっているのを見過ごしただけかもしれず、閉店の有無をご存知の方はどなたか教えて下さい。メールは、kawakami@honco.net です。


で、〈ヴィレッジ・ヴァンガード〉にも行ってみるが、ぼくが探していた『映画秘宝』は見つからず。ここは新しい雑誌を探すところじゃないなあ。山の上ホテルで、「本とコンピュータ」の討論の収録。4人の方に話していただく。3時間で終って、そのうちお二方と〈名舌亭〉に入る。ビールを飲み始めたところで、グラッと揺れる。壁に掛かっている額が、かなりの角度で動いている。店のお兄さんが焼き台を押さえる。ラジオをつけてもらうと、新潟で震度6だという。その後、3回揺り返しが来るが、それでもしばらく飲んで、8時ごろにウチに帰る。旬公によると、今日も上から本が落ちてきたという。新幹線が脱線したこと、死者が出たことなどをニュースで知る。


【今日の郵便物】
名鉄パレ古書市より 『素人にも簡単に出来る各種看板装飾の作り方』(『商店界』昭和13年附録、誠文堂新光社)5000円
この手の本はなんだかたくさん持っているが、この本はB5判を横長に使い、右に説明文、左にイラストという構成になっていて、楽しめる。ここで紹介されている装飾のいくつかは、いまつくったらかえって目だってイイのではと思う。