ビジネスマンと地震とカンタービレ

朝、自分のパソコンでADSL接続の設定。ところが、なんどやっても接続できない。パスワード、コレで正しいハズなのにハネられる。今日は諦めよう。


早稲田青空古本市は今日が最終日。3日目からずっと雨が降り続いていたが、ようやく今日になって晴れる。売上、苦戦してるようなので、せめてもの貢献と、バスで出かける。毎年行ってるけど、期間中に二回行ったのは初めてかも。


入り口で「本日最終日」の札を貼っているセドローくんに会う。「今日は売上、100万は欲しいから、南陀楼さん、10万円買ってくださいよ」だと。下の文庫売り場で、岩川隆『馬券学入門』(中公文庫)150円を見つける。このあとがきに、先日来気になっている高橋淑文という編集者について書かれていた(高橋の追悼文集とほぼ同文)。扇谷正造『続現代ジャーナリズム入門 夜郎自大』(角川文庫)200円も買う。上にあがり、ひと回り。エリック・ホッファー安息日の前に』(作品社)1800円、『旅別冊 地図』(日本交通公社)400円、谷甲州『神々の座を越えて』(早川書房)400円、東京堂書店「新刊図書雑誌月報」(大正5)500円など。嬉しかったのは、『営業別広告図案撰集』の内容見本を500円で買えたこと。このシリーズ、一冊ごとに各業種の広告図案がまとまっていて、見ていて飽きることがない。


セドローくんと〈シャノアール〉で雑談したあと、古本屋を数軒見る。古本市でもらった券を使えば、今日までは全品一割引なのだ。どうもまだ腹具合が悪く、落ち着いて本が見られない。それでも〈メイプルブックス〉で山下武『古書のざわめき』(青弓社)900円、〈古書現世〉(お母さんが店番されていた)で、井家上・安原・永江『「出版」に未来はあるか?』(編書房)500円、〈三楽書房〉で、金子勝昭『中年に何ができるか 不合格編』(晶文社)100円、宇佐美承『求道の画家 松本竣介』(中公新書)250円を買う。


そのあと、仕事場へ。突然、停電したり、その影響でネットワークが落ちたりと、調子でないことはなはだしい。遅れに遅れている原稿の催促(される側)や、取材日程の調整やらで時間が過ぎていく。思いついて検索したら、ウィリアム・クラクストンのサイト(http://www.williamclaxton.com/movie.html)を発見。ジャズ・ミュージシャンやファッション写真のギャラリー、経歴、写真集、本人のインタビューなど盛りだくさん。トップページにアクセスすると、映画《ジャズ・シーン》のテーマ曲が。演奏するのはティル・ブレナー。「端正なマスクと甘いヴォーカル、そして抜群の情感を持ったプレイで、チェット・ベイカーの再来として人気を集める、ドイツのトランペット奏者」だそう。最近のジャズはあまり聴いてなかったので知らなかった。


6時過ぎに出て、飯田橋へ。〈文鳥堂書店〉に寄ってから、貸会議室へ。ビジネスマンの読書についての座談会。「プレジデント」編集部の石井さん、書店員、ビジネスマン二人の四名。本の勧め方・勧められ方、移動のときの読書、時間の使い分けなど、こうして読んでるのかァと目からウロコが落ちる話続出。じつは、電車中のビジネスマンが自己啓発本やビジネス書読んでいるのを見て、「それしか読むのがないのか」と思っていたのだが、それなりの納得できる理由があったのだ。終わってから、〈モー吉〉の二階で飲む。ココでもオモシロイ話が聞けた。


11時頃解散してJRに乗り、秋葉原で山手線に乗り換えたところで、「ただいま関東地方で大きな地震がありました」とアナウンスがある。ホームの上にいたせいか、まったく揺れを感じなかったが、電車が10分も停車したので、そんなに揺れたのかと心配になる。旬公に電話しても通じず、西日暮里駅に着いてから急いで帰る。旬公に聞くと、たしかにスゴイ揺れで、上からガラスのビンが落ちてきて肩に当たったという。アタマじゃなくてよかったなあ。


寝る前に、今日買った、二ノ宮知子のだめカンタービレ』(講談社)を読む。『平成酔っぱらい研究所』は座右の書なのだが、ストーリー漫画はほとんど読んだコトがなかった。だけど、この作品は以前から気になっていた。とりあえず、2巻まで買っておいたのだが、一気に読み終わってしまい、続きを買わなかったことを激しく後悔する。明日、かならず買おう。


【今日の郵便物】
★古書目録 古書(神奈川古書組合)、城南古書展、CONSTRUCTION(港や書店)特集:岡田信一郎旧蔵建築写真
→港やさんは、神保町から大塚に移転された。今回の目録は、特集以外にも欲しい本が沢山あった。