明日で「第一回モクローくん大感謝祭」は閉幕

早めに寝たのだが、3時ごろにふっと目が覚める。眠れなくなったので、あれこれ考える。来年後半から収入が大幅に減ることがほぼ決定的なので、その前後の仕事について計画を立てておく必要がある。編集者としては、「本コ」以外に復刻版や単行本の企画があり、何冊か出さなければならない。ライターとしては、来年はひとつの軸を持って、書き下ろしに取り組んでみたい。非営利ライターとしてはミニコミやメルマガの原稿はつづけたいが、「営利」収入を増やさないことには私事で遊べる余裕がなくなる。そろそろ、いくつかの雑誌に持ち込みしようかな、とも。


しかし、そう考えた直後に、来年は久しぶりに印刷のミニコミを出して、年末のコミケで売りたいとか、「BOOKMANの会」の同人誌を出したらオモシロイんじゃないかとか、来年2回目があるかもしれない「モクローくん大感謝祭」のこととか、もっと先に決めなきゃならない旬公の関西での展覧会のこととか、もう残り2カ月になってしまった「アンダーグランド・ブック・カフェ」の準備のこととかを思い浮かべてしまう。こういった私事の部分でやりたいことはたくさんあって、やる気さえあれば実現できる、という自信のようなものも付いてきたが、それを支える生活の基盤をナンとかしなくちゃ。しかし、それも「古書モクロー」を不定期ではなく継続してやるか……、などとまた発想は儲からない方向へ。


4時ごろ起きだして、メルマガ「早稲田古本村通信」の原稿を書く。今回は早大生協書籍部のこと(文学部篇)。こないだの大整理で、大学1、2年生の頃の金銭出納帳、読書日記、手帖が出てきたので、しばらくネタには困らない。2、3年生の頃の日記も見つかったので、少し読み始めると止まらない。この頃ずっと片思いしていて、そのコトがぐたぐた書いてある。開き直ってこの辺もネタにするか。1年生の日記(日めくりカレンダーに書いていた)はたぶん実家に置いてあるので、今度持ってこないと。中学生のときのアホ丸出しのメモ帳も面白く、今後日記のネタに困ったときはココから引用するコトに決めた。


そういうワケで6時に眠り9時に起きたので、珍しく寝不足。午前中はメール書くなどして、12時に出かける。渋谷から東横線で武蔵小杉。中華料理屋でマズイ定食を食べ、バスで〈川崎市民ミュージアム〉へ。「日本の幻獣 未確認生物出現録」を見るため。河童、天狗、雷獣、人魚など、近世から明治初期にかけて、たびたびその出現が記録されている幻の動物たち。版画、瓦版、和本、新聞も興味深いが、ナンといっても、河童や人魚のミイラの現物を借りてきて、展示してあるのがスゴイ! いろんな動物の部位をつなぎあわせているのだろうが、つなぎ目も見えず、製作者の異常な熱意がうかがえる。海洋堂のフィギュアを見てるようだった。


隣の会場で開催中の谷岡ヤスジ展(マンガの原画をたくさん見ると疲れる)を見てから、バスに乗って、行きと逆のルートで帰ってくる。4時に古書ほうろうに着くと、勝川克志さんがいらしていた。そのあと、濱野奈美子さんが来る。ほうろうのお客さんである奥本大三郎さんが通りすがりに花森安治の展示を眺めてくださった。紹介されるが、ちょっと頓珍漢な挨拶になってしまう。昨日セドリで出した『かわうそ物語』、花森安治装幀の『本棚の前の椅子』、『明治大正見聞史』はもう売れている。吉永小百合の日記はまだ残ってるが。


一度ウチに帰り、ちょっと休憩してから、またほうろうに。〈中野書店〉の中野智之さんと待ち合わせ、毎度おなじみ〈千尋〉へ。10月に行なわれる「地下室の古書展」でのイベントの打ち合わせ。トークショーふたつに関わるコトになった。三度ほうろうに取って返す。ずっと棚の前でCDや紙モノを見てる男性がいて、いろいろお買い上げになった。大久保さんというデザイナーだと紹介されるが、話してるウチに共通の知り合いがいることが判る。なんとまあ、狭い世界だなあ。帰りに山崎さんに、感謝祭期間中の売上の概算を見せてもらうが、アッと驚くほどの売上だった。ぼくが予想していた倍である。ホントかよ、計算間違いじゃないの? と信じられない。


明日はいよいよ最終日。8時で終了です。最終日だというのに、紙モノや本を追加するので、まだ買い足りない、見たりないという方は、ほうろうへGO! 日曜日なので12時オープンですが。終ってから有志に、本の箱詰めを手伝ってもらい、そのあと打ち上げに行きます。参加希望者はほうろうまで。では、明日。