セドリと熱射病

だんだん日記の文章が長くなっているので、注意。トツゼン書くのがメンドくさくなったりするからな。


昨夜遅く、遅れに遅れた「書評のメルマガ」を発行。朝、「レモンクラブ」の原稿を書く。今回は『遊撃の美学 映画監督中島貞夫』(ワイズ出版)を。そのあと午前中行動3日目。10時過ぎに古書会館へ。なんかずっと来られなくてほぼ一カ月ぶりだ。今日は城北展。ごった返している。岡島イチローくんに声をかけられる。久しぶりに古書展に来るとエキサイトしてしまい、30分ほど掛けて回って、以下の本を抱え込む。


品川卯一『西洋商売百話』(三楽社、明治19)5000円、吉岡忍『フォーク・ゲリラとは何者か』(自由国民社)800円、八木義徳『風祭』(河出書房新社)八木忠栄宛献呈署名入りで1050円、山川方夫『安南の王子・その一年』(旺文社文庫)630円、深沢七郎『人間滅亡的人生案内』(河出書房新社)500円、『古本年鑑』1936-37年(古典社)1260円、『書物』昭和9年3月号(三笠書房)500円。今回は石神井署林さんから買った本が多い。


「古書モクロー」では、「販売するためにセドリはしない」を原則としてるが、ココで出せば売れる確率が高そうな本が何冊か安く見つかり、会期があと2日なのにもかかわらず買ってしまう。マクスウェル『かわうそ物語』(毎日新聞社)、真鍋博装幀の星新一『悪魔のいる天国』(中央公論社)、吉永小百合『こころの日記』(講談社)、花森安治装幀の福原麟太郎『本棚の前の椅子』(文藝春秋)。どれもぼくの好きな本なので、客寄せ代わりに(ほうろうさんのマージンだけ載せて)ほとんど原価で出すつもり。


古書通信社で資料として借りた目録を返却したり、書店や郵便局に寄ったり、新しくなった〈日本特価書籍〉を覗いたりしてるウチに、専大前の交差点まで来てしまう。この辺、昼飯喰える店が少ないんだよなあ。何も考えられず、そば屋でもりそばを食べる。暑いので自分の行動を自分で制御できない。他の人も同じらしく、横断歩道で転んだ人や地下鉄のエスカレーターを反対側から乗ろうとしてるヒトを見かけた。ぼくも熱にやられたか、仕事場に着いてからもアタマが重い。


昨日出た色校のチェック。「東京人」のゲラも戻す。どうやら山は越えたようだ。帰りに小川町の〈澤口書店〉に寄る。毎日小川町で乗り換えてるのに、入るのははじめて。新古書店と思い込んでみたら、けっこう昔の本も出ている。生方敏郎『明治大正見聞史』(中公文庫)がエッこんなに安く?という値段で出ていたので、買う。コレも「古書モクロー」行きだ。売りに出すと考えたら、持ってる本でも買えるので愉しいな(誰か止めてくれ)。


小川町のベローチェで一休みし、古書ほうろうへ。夕方からは風が出てきて過しやすい。今日の収穫に値札を貼って、山崎さんと神原さんに見せると、吉永小百合『こころの日記』をとくに喜んでくれた。EDIの松本八郎さんが見に来てくれる。前のカフェ〈イマーゴ〉に入り、雑談。「サンパン」の新しい号は来週できるそうだ。携帯に旬公から電話が入り、「カレーの残りが腐っていた」という哀しいお知らせが。一度ウチに帰り、旬公と〈大栄〉へ。タコ・肉鍋が辛くてウマイ。


【本日の郵便物】
★美術同人誌「一寸」19号 
岩切信一郎「秋朱之介の『以士帖(えすてる』、川上澄生、深澤索一、棟方志功の版画頒布のことなど)ほか。