動物以下の不器用さ

朝9時に起きる。遅れに遅れた「モクローくん通信」の版下づくり。旬公のMACにいろいろ問題あり、これまでのフォントが使えなかったりするが、なんとか流し込みを終る。買い換えたプリンタは、さすがに早い。12時前にできる。


昼飯食って休憩。2時前に〈古書ほうろう〉へ。事務所の机を借りて、古書モクローの値付けの続き。だんだん慣れてきたというか、手の抜き方が判ってきたので、進むのが早くなった。それでも、値札に一言書いたり、消しゴムをかけたりしてると、時間が掛かる。ダンボール一箱分、終える。ついでのCDも10枚ぐらい値段をつける。それから、展示するミニコミ類に非売品のシールを貼る。今回は、大学のサークル機関誌や修士論文の製本なども出してしまうのだが、自分の書いたページに付箋を貼っているときに、つい読み返してしまい、恥ずかしさに「うっ」とか「あっ」とか声を出してしまう。だけど、この頃からほとんど変わってないのも事実。「モクローくん大感謝祭」にいらっしゃる方は、どうぞ、存分に笑ってください。


6時ごろに切り上げ、ウチに帰る。やることの多さにため息をつきながら、夕飯の支度。今日はドライカレー。食べ終わって、版下に図版を貼り込む作業。コピーを取る必要があるので、外で仕事しようと旬公を誘う。コンビニでコピーをとり、またしても〈バーミヤン〉へ。今日は10代の若者グループが5、6組いて、動物園のようなうるささ。「モク通」の貼り込みを終え、古書モクロー・紙モノ部門の値付けをやる。絵葉書やマッチラベルなどサイズの違うものを袋に入れ、セロテープで止めるが、自分でも絶望的にヘタ。動物並み、いや、それ以下の手作業である。だけど、けっしてキライじゃないんだよなあ。マッチラベルの値段が安すぎると旬公に云われるが、サービス品のつもりなので、コレでいいのだ。


1時に店を出て、コンビニで「モク通」のコピーを取って帰る。まだこれから折ったり、封入したりの作業があるけど、今日はココまで。


【今日の郵便物】
★古書目録 BIG BOX下鴨神社


【今日のしおりページ】
山之口泉『父・山之口貘』(思潮社、1985年)
100ページ 「私が二年になった頃から、毎日決まった自分に家を出て池袋に向うのが、父の習慣になった。昼間は、西武百貨店の向いにある〈小山コーヒー寮〉という喫茶店で、ふくろうのようにじっと時を過している。いつの間にかそこが父の事務所がわりになってしまったようで、用事のある人はみんな〈小山コーヒー寮〉に訪ねて行くようになった。夕闇が迫る頃になると、父は静かに立ち上がり、小さな汚ないガードをくぐって、西口のごちゃごちゃとバラックのひしめきあう飲み屋街へとお出ましになる。そこには〈おもろ〉と〈珊瑚〉という、二軒の泡盛屋さんがあり、そこからまた少し離れた方角には、〈みやらび〉という沖縄料理の店があった。」
小沢信男さんにお聞きしたら、この店はカタカナの〈コヤマ〉だったとおっしゃっていたが、どちらが本当だろうか?
ちなみに、この本のもう一人の主人公は、山之口貘と性格が正反対だった母だろう。