神戸で受けるファッションセンス

MSHIBATAさん撮影

8時過ぎに起きて、ホテルをチェックアウト。鳥取駅に向かって歩く。ホームでうどんを食べる。9時半発の「スーパーはくと」に乗る。自由席はガラガラ。客室の前方にモニターがあり、列車の先頭からの眺めが映っている。こんなの写してどうするのとも思うが、けっこう見入ってしまう。途中、智頭という街を通る。昨日書いた「トリ・レーベル」のオーナーは、ここに住んで活動しているそうだ。


11時半に三宮着。元町で降りて、元町商店街へ。鳥取は曇りだったが、神戸に着いたら快晴。〈海文堂書店〉で福岡宏泰さんや田中さんという女性にご挨拶。二階の控え室に入ったら、「CABIN」の中尾務さんからの差し入れが置いてあった。間違えて昨日来てしまったとのコト。あらあら。ちょっと時間あるので、高架下の古本屋を覗く。初めて見る店もある。〈ツインズ〉で、志村秀太郎畸人 佐藤垢石』(講談社)1000円など。オモシロイ本があるけど、ちょっと高い。〈丸玉食堂〉で、なかのしげるさん、川辺佳展さん、中村よおさん、MSHIBATAさん、法螺さんと会い、さっそくビール。ホルモン刺や謎の麺(ラーメンがどろりとした液のなかに沈んでいる)など、ウマイ。あとで、森元暢之さんも合流。予定されていた川崎ゆきおさんがご病気のため、ピンチヒッターに出てくださったのだ。マンガとはまったくイメージが違う、ものすごく腰の低い方で、こちらが恐縮してしまった。


いい気分になって、控え室に戻ると、山本善行さんが来ている。それと、烏本舗サイトの常連で海文堂サイトもつくられている読ん太さん(女性だったとは知らず)もいらっしゃる。旬公もやってきて、全員揃う。3時になったので、店の前、アーケードの通り道にテーブルを並べ、そこに、「sumus」から山本、南陀楼、内澤、幻堂から森元、中村、川辺がヨコに座る。最初は通行人からじろじろ見られてバツが悪かったが、一人じゃないんだし、そのうち慣れてきた。ぼくは自分の名前を書くだけだが、旬公はぼくの本のイラストを描いた上、自分の本のサインもしなければならないので、忙しい。


来てくれた知り合いは、にとべさん、前田くん、エルマガジンの稲盛さん、川口さん、坂井さんなどなど。講談師の旭堂南湖さんが来てくださったのも、うれしい。それと、〈リブロ〉堺上野芝店の店長さんとお話して、「池袋店にアラキって女性がいたんですけどねえ……」と云ってたら、その直後にナンと本人が! わざわざ金沢から特急に乗って来てくれたそうだ。元気でやっているようで、ヨカッタよ。


2時間ちょっとやって、サインしたのは20冊ぐらいか。それ以外に、店で売ってもらう本を10冊サインした。あと、今回にあわせてつくった「モクローくん扇子」も一本売れた。山本さんの本もかなり売れたみたい。山本さんが持ってきた、もう在庫のない「sumus」「ARE」は即完売した。さすが、みんな目ざとい。終って控え室に引き上げ、6時過ぎに〈松屋〉という飲み屋へ。総勢20人近くの打ち上げ。金沢に帰るアラキと入れ違いに扉野君が来る。山本、扉野、南陀楼と「sumus」で原稿が限界を超えて遅い三人が揃ったワケだ。そこで、山本さんが締め切りに関して爆弾発言をして、一同呆れる。いや、正直でイイんですけど、フツーのヒトは口に出して云わんよなあ。あと、店のおばちゃんが、ぼくが着ていたゾウリの鼻緒が浮き出ているTシャツ(ソウルで買ったもの)を見て喜んでくれたあと、旬公の「青空洋品店」謹製のブラウスと「ほとんど一緒」な発言をしたのも、オモシロかった。その他の模様は、にとべさんの日記で。
http://diary1.fc2.com/cgi-sys/ed.cgi/nitobesan/


二日間の巡業がなんとか無事に終り、眠くてしかたがない。解散した後、すっかり酔っ払ってしまった福岡さんとホテルで別れ、先に旬公が帰っている部屋に入る。民主党が勢いづいている選挙中継を見て、12時過ぎに眠る。


【今日のしおりページ】
『何の雑誌』第6号
今日のサイン会になかのさんが根性で間に合わせた。エンテツさんの「『オトコ労働者』の呼吸を聴け」もよかったが、やはり川崎ゆきおさんが最高。「猟奇王通信 手打ち式」のラストで、立ち食いうどん屋に「手打ちうどんはじめました」という看板が出ているのがたまらくオカシイ。エッセイもいつもの味。その川崎さんの盟友、ガンジー石原さんこと石原基久さんの「『酒処かずこ』営業中」というエッセイも、一人暮らしの自宅での立ち飲み立ち食いを書いていて、いいカンジ。