ムクローくん

これまでサイトを持たなかったのは、続けることに自信がなかったから。ウェブ日記も同様の理由でやってなかった。本については「本のメルマガ」(http://page.freett.com/anjienji/)、特定の一日の出来事については「まぼろしチャンネル」(http://www.maboroshi-ch.com/)で書いてるので、切り分けが難しい、ということもあった。でも、そういうことよりも先に、「面倒くさい」という気が強かったんだなと、思う。今日から書き始めた(26、27日の日記は今日書いてます)のは、自分の初めての本が出て、やっと新しいコトをやってみようという気になったからだろう。誰に頼まれたワケでもないから、「面倒くさい」という気になったら、義務的に続けず、すぐにやめよう。……などと、先のことをあれこれ考えてしまうのは、ぼくの悪いクセだ。


さて、仕事場の改装で明日、明後日は出入りできない。荷物はすべて箱詰めしたので、今日は早めに上がり、新宿へ。〈青山ブックセンター〉ルミネ2店で偵察。『ナンダロウアヤシゲな日々』は2冊平積みでした。『大俳優 丹波哲郎』(ワイズ出版)などを買う。そのあと、〈紀伊國屋書店〉新宿本店。1階と5階に平積みあり。5階で「本の本」を担当されているMさんにPOPを渡す。いま考えているというフェアの話をされ、できる範囲で協力すると答える。新宿の人いきれに疲れ、山手線の車内に疲れ、西日暮里に下りるとホッとする。


ウチに帰り、チャーハンをつくる。NHK「人間講座」の秋吉敏子を見る。デューク・エリントンのこと。「この世での評価は期待しない」というのは名言だ。旬公が借りてきた《マニカの不思議な旅》(1989、仏)を観る。インドが舞台で輪廻転生がテーマの妙な映画。


岡崎武志さんの日記を見たら、先日の五反田展で、月の輪書林出品の「中央線文化祭チラシ(司会/石黒敬七)」1500円を当てたと書いてある。ぼくも申し込もうと思ったが、「おに吉」関係の人が申し込むだろうと思ってやめたのだ。岡崎さんが持つのが一番ふさわしい。
http://www3.tky.3web.ne.jp/~honnoumi/frame.okadiary04.6.htm


【今日の郵便物】
★『苔花堂書店古書目録』第1号ほか古書目録。
★「自游人」第17、18号 釧路市の佐々木征志さんより。山口昌男の著作の紹介など。
奥成繁さんよりエッセイ集。
★ハガキは太田順一さん、森英二郎さん、中尾務さん(なぜか〈ちんき堂〉の絵葉書)、武井等さん。〈カフェNOMAD〉の店員Tさんからのハガキは、宛名が「内澤ムクローさま」となっている。誰なんだ?


【今日のしおりページ】
彷書月刊」7月号(特集「ギャンブル・ブック」)。荻原魚雷「小説家とギャンブル」はもう少し字数が欲しかったのではないか。いつもシメが素晴らしい魚雷さんにしては珍しくキレが悪いような。倉阪鬼一郎久住昌之、いずれも面白し。
58ページ 「ホンの情報」で『ナンダロウアヤシゲな日々』ご紹介。「フツーは溺れている人をみれば救助してやるのが人の道である。トコロが南陀楼さんは好きで溺れているのであるから、その「溺れかた」の楽しさを読者はクスクス笑いながら読めばいいのであった」。この副題、土壇場の思いつきで決まったのだが、こういう風に書いていただくと、コレに決めてヨカッタとつくづく思う。