江戸川端まで

朝、新聞を見て野沢尚が自殺したことに驚いた。首吊りだという。脚本家としてはやはり《その男、凶暴につき》がいちばんイイ仕事だったと思う。小説はあまり読んでない。コワモテの写真から、けっこう歳行っていると思っていたのだが、まだ44歳だったそうだ。これにも驚いた。


飯田橋で打ち合わせをした後、神保町方面へ歩く。洋食屋〈津つ井〉というのがあったので、そこでチキンカツとハンバーグのランチを食べる。胃にもたれないうまさ。今日は灼熱の暑さで、神保町まで歩くだけで、熱射病になりそう。〈書肆アクセス〉でサインを20冊ほど書く。奥の机を借りて書くのだが、コックピットみたいな狭い空間で、妙に落ち着く。畠中さんに、堀切直人『浅草』(栞文庫)を見せられる。こんな版元、知らないなあ。市ヶ谷にある。表紙に谷中安規の版画を使っている。編集工房ノアの安永稔和『竹中郁 詩人さんの声』がようやく入る。アクセスのサイトに内容紹介あり(http://plaza.rakuten.co.jp/accesshanjoe/diary/)。
現金の持ち合わせがなく、コンビニで下ろしてきて買う。


他にも回りたいところはあったが、あまりの暑さにナニも考えられず、ウチに帰ってシャワーをあびる。留守中に、大家とビル工事の人(?)が来ていた。一昨日の朝、いきなり上から水が漏ってきて、あわてて本をどけたりした。上に住んでいる大家が、魔法瓶の水をこぼしたというのだが、そんな程度で水が漏るんだろうか。今日も本をどけたのに、天井を見るだけで帰っていったそうだ。


少しヨコになってから出かける。小岩で瑞江行きのバスに乗る。車中でおじさんが知り合いの女性に、自分が若い頃からギャンブルにのめりこんでいたことを話していて、思わず耳がそちらに。現在68歳で15歳の娘がいるそうだ。やるなあ。北篠崎というバス停で降りる。モクローくんグッズをお願いする職人さんから資料を受け取る。この北篠崎というところは、江戸川べりで川からの風が心地よい。土手の上を散歩したい気がする。小岩まで戻り、駅前の地蔵通りにある〈阿波屋〉へ。家族でやっている店。ビールにタン、ガツを食べる。一片が大ぶりでウマイ。店内は混み合わない程度の入りで、近所の客が多いようだ。気に入った。


小岩からJRで西日暮里まで。ウチに帰り、うどんをつくって食う。食後、またちょっとうとうとしてしまう。「烏本舗」http://homepage2.nifty.com/hon-karasu/nandarou-kaitai.htm で、川辺さんが『ナンダロウアヤシゲな日々』の「表紙カバー解体新書」というのを載せてくれている。こうしてみると、改めてヘンな本だと思う。内容についてもいずれ書いてくださるという。仕事や私事のお願いメールを書いてるうちに、1時になった。


【今日の郵便物】
★古書目録 森井書店
青木正美さんより 『古本商売日記蒐集譚』(日本古書通信社)をいただく。


【今日のしおりページ】
丹波哲郎ダーティ工藤『大俳優 丹波哲郎ワイズ出版
50ページ インタビューの生い立ちの部分が、いきなり1800年前の先祖の話からはじまる。さすが「霊界の宣伝マン」。次に出てくるのが初体験のハナシ(笑)。冒頭からトバしてるなあ。