『雲のうえ』に参加しました

北九州のフリーペーパー『雲のうえ』の最新号となる第15号が、現在配布中です。特集は「ひとりの市民の話。」。北九州市に生まれ育ったり、何らかの縁でこの街に住むようになっている11人に話を聴くというものです。この号にぼくもライターとして参加しています。


ぼくが担当したのは11人中6人。高炉鳶の松崎正則さん、医師の市川光太郎さん、ポン菓子製造機を開発した吉村利子さん、銭湯経営の石井庸夫さん、農家の竹原義記さん、そして古書城田の高野康作さんです。人によって字数が違うのですが、合計で原稿用紙50枚ぐらい書いているんじゃないでしょうか。それぐらい、たっぷり話が詰まっています。


『雲のうえ』は創刊から読んできたし、数年前に小倉で編集委員のパネルディスカッションを司会したこともあって、なんとなく親しみを持つ雑誌でした。その雑誌にライターとして声をかけてもらったことが嬉しく、同時に緊張しながら、小倉に入りました。また、これまでの号は事前に編集委員がそのテーマについてのロケハンをしてから、本取材にかかるというやり方だったのですが、今回は諸事情でいきなり取材に入ることになり、取材開始時にはまだ話を聴く相手が確定してないという不安要素もありました。


北九州市での取材は5日間。毎日、初めての人に会って2〜3時間ずつ話を聴きました。どの人の話も新鮮で面白く、メモを取りながら、どのエピソードも捨てがたいなと思っていました。原稿にまとめるときには、その人の履歴よりも、人となりを感じさせる話を前に出したつもりです。


取材が終わると、編集委員の牧野伊三夫さん、有山達也さん、つるやももこさんとカメラの立花文穂さんたちと街に出て、飲んだり食べたり。そこで会った人や見たものが、次号以降のネタにもなっていくようです。また、朝起きると取材に出かける前に、ひとりで街を歩き、うどんを食べたり喫茶店に入ったりしました。朝をたのしく過せる街はいい街だ、とつねづね思っているので、改めて小倉が好きになりました。、


取材の時間以外にも、朝から晩まで、北九州の街にいて、いろんな人に会ったり、牧野さんと銭湯に行って飲んだり、というどっぷり街につかったことは、じっさいに記事をまとめるときに、表面には出てなくても、空気のように漂っている気がします。ライターとして、この雑誌に参加することができて、本当によかったと思います。


まだ手にされてない方は、ぜひどこかで入手してください。もちろん無料です。主な配布店は以下にあります。
http://lets-city.jp/seen/kumonoue/kumonoueprofile/000222.html
また、『雲のうえ』を応援するフェイスブックや、ファンサイト「雲のうえのしたで」もあります。
http://kumonoue-fanclub.net/index.html