明日もよみせ通りへ!

朝7時起き。シャワーを浴びて、うどんで朝飯。8時によみせ通りの空き店舗に行くと、すでにシャッターが上がっている。この店舗、以前はうどん屋であり、その後ずっとシャッターが閉まっていたので、近所の人が覗き込んでいく。


9時前からポツポツと店主さんが集まって来る。なるべく多くの箱を前に出すべく、配置は決めてあるのだが、店内を照らすためのライトがなかなかやって来ない。商店街から借りることになっているのだが、向うも忙しいようだ。テーブルや椅子は、近所に住んでいる店主さん・助っ人さんが持ってきてくれて、なんとかなった。こういうとき、地元はありがたい。殺風景でさびしかった壁面も、岩井仁美さんに先日〈りんごやギャラリー〉でやった写真展のプリントを持ってきてもらったり、昨日初日の水族館劇場のポスターを貼ったりして、なんとか格好がつく。レジの準備やら何やらやってるうちに10時。見切り発車する。


午前中は、外の箱を覗く人は多いものの、中まで入ってくれる人が少ない。しかし、12時にあちこちで、いろんなセールを一斉にやると、どこに隠れていたんだと思うほどの人が一気に集まって、行列をつくる。うどんや焼きそばの玉を売っている店では、オム焼きそばに50人以上が並び、一瞬で売り切れていた。ぼくも〈のだや〉で、限定の焼酎を買い、山形ワインをグラスで試飲する。その行列が一段落したあたりから、本が売れはじめる。


中はムシムシする上に電球で照らされて熱い。レジ担当者以外は外に出て、お客の呼び込みをする。けっこうコレが効果あり、さまざまな年代の人たちが箱を覗いていってくれる。店主さんにもいろんなタイプがあり、積極的に声をかける人、いちおう立っているけどなかなか声が出せない人、なぜか無言で手を叩いているおもちゃの猿みたいな人(北方人さんです)などがいる。同じ場所には、最近話題の「谷根千おしょくじ」が出ていて、積極的に声をかけているので、くじを引いたついでに古本も見るというパターンができる。


昼は〈桃と蓮〉から岩井さんがカレーをケータリングしてくれる。その他、〈コシヅカハム〉でハムカツ、〈ヤマネ肉店〉でメンチカツと、安くてうまい誘惑がいっぱい。「音の台所」の茂木さんなどは、先日の台湾旅行の熱気が冷めやらないらしく、30分ごとにあちこちで買い食いしておいででした。


一箱古本市のときは、決められたスペースのなかでの競い合いになり、われわれスタッフも全体を見ながら動くのだが、今日はその辺もゆるくして、店番もその場の状況で決めていった。ちょっと数軒先に足を延ばして、ナニか買ってきて、それを食べながらお客さんを呼び込むというゆるさが実現できた。云ってみれば、不忍版の「みちくさ市」だ。


いちおう16時までの予定だったが、客足が途切れずむしろ増える感じだったので、17時まで延長。しかし17時になっても、つぎつぎに客が入ってきて、終わるタイミングがつかめない。奥では「ジャングル・ブックス」さんの占いも続いている。けっきょく20分過ぎて販売を終了。豆ちゃんや羽鳥書店のIさんたちが集計にかかっているヨコで、中のレイアウトを変えて、外の箱を入れる。明日は大雨の予報なので、ぜんぶ中で販売するつもりでいなければならない。ひと通りカタがつき、シャッターを下ろしたのは18時前だった。


初日の売り上げはかなり順調で、1位はu-senの「古書有古堂」、2位はわが「古本けものみち」だった。はとちゃん、谷中草庵、つるぎ堂のグッズもけっこう売れている。テーブルに置いたフリーペーパーを持っていく人もいて、地元の店の告知にはなったのではないだろうか。


今日は7時から湯島のバー〈道〉で、鈴木博文さんのライブがあり、予約していたのだが、一日気が休まらなかった疲れがどっと出て、行けそうにない。サインしていただきたいCDを持っていたのだが……。近所の中華料理屋で夕飯を食べ、帰って泥のように眠る。目が覚めたら10時半だった。


よみせ通りのイベントは、明日も開催します。雨天決行です。初日に来られなかった方、まだイイ本がたくさんありますので、ぜひおいで下さい。10時スタートで、客足を見ながらですが、16時〜17時ごろまでやる予定です。では、明日もよみせ通りでお目にかかりましょう!


「北方人」さんのブログに、会場の写真が載っています。
http://d.hatena.ne.jp/kozokotani/20100522