合宿でした

木曜日の夕方から、某社の企画で旅館に合宿してネタを出し合った。集まったのは池上線千鳥町駅の〈観月〉という旅館で、岡崎武志さんや退屈男くんが書いている通り、不思議な配置とテイストの建物だった。千鳥町という駅自体、はじめて降りたのだが、駅前のささやかな商店街がどことなく気に入る。改札すぐのところにある書店で、夜寝る前に読むように『KISS』を買ったり。夕食にみんなで入った〈R亭〉という鳥料理の店もウマかった。店名のRに当てはまる部分が異様なので、店の女性に由来を聞いてみたら、「聴かないで下さい、云いにくいんです……」と回答拒否。なんだあ、めちゃめちゃ気になるなあ〜。


風呂に入ったりして、12時半ごろまであれこれやって終了。布団を敷くが、みんな宵っぱりなのかずっと話をしている。ぼくは最近1時過ぎると眠くなるので、電気を消してもらい先に眠る。「うるさい」と叱った覚えはありません。8時にすっきりと目覚め、ロビーのテレビで《つばさ》を観る。部屋に戻ると、みんながニュースを観ている。北朝鮮金正日の三男の写真が間違っていたというニュースで、その写真を見て岡崎さんが「彷書月刊の皆川くんみたいやな」と云ったのに笑った。いや、別人の写真ですからね。


9時すぎに解散となり、五反田方面に向かうみなさんと別れて、蒲田に出て、京浜東北線で帰ってくる。授業の準備をしてから、ちょっと横になる。3時半に大学に着くと、退屈男くんが授業を聞きに来てくれていた。前回、面白い目次を3枚コピーして来いという課題を出したので、それをホワイトボードにセロテープで貼り付けて、みんなで見ながらコメントさせる。このやり方は、一目瞭然でなかなかイイ。そのあと、目次とデザインの話をしたのだが、本来別の回に話していたことを一回でやるので、はしょりすぎになってしまった。来週は雑誌ライターの仕事について、栗原”推理小説作家協会賞受賞ライター”裕一郎さんにご出馬願う。


学バスで駅まで戻ってから、北口にある古本屋を覗く。ひとりだと面倒なので、いままで寄らずにいた。梅が丘にある〈ツヅキ堂〉の支店で、映画本・サブカル本を中心にわりと品揃えがいい。外の100円均一で、遠藤周作『なつかしき人々1』(小学館)。梅崎春生山川方夫についての文章あり。中の1冊100円、3冊200円コーナーで、海『今日出吉田茂』(中公文庫)、末井昭素敵なダイナマイトスキャンダル』(角川文庫)、中野晴行『球団消滅』(ちくま文庫)を買う。「古本屋ツアー・イン・ジャパン」さんにも訪れていただきたい、意外とイイ店だった。


いつものルートで西日暮里へ。退屈くんと〈はやしや〉で飲む。ラジオの話が面白く、つい、「それでミニコミをつくれ」と焚き付けるが、いまいち効果なし。あと、ぼくの顔の記憶力がいかに悪いかについて、「わめぞ」の人たちを例に放したが、あんまりヒドいのでさすがにちょっと引かれていたような。この店で閉店の10時までいたのは初めて。退屈くんと別れて、仕事場に寄ってからウチに帰る。


「書肆紅屋」さんが、先日のシークレットワメトークのレポートを載せてくれています(http://d.hatena.ne.jp/beniya/20090607)。一つの間違いもない、見事なまとめ方です。紅屋さん、ありがとう。来られなかった方も、これを読んでいただければバッチリです。ただ、これは「正史」ではありません。あくまで2時間という枠での話せたことだけです。ほかにも、一箱にいたるいろんな流れがあるのです。