和光大生のミニコミ『キクロク』創刊号が完成!

昨日飲みに行く途中で、和光大の学生から電話。「明日から学校が休みになるって、知らなくってえ。あと、3時間で閉まるんですが、どうしたらいいんでしょうか……?」。そんなこと訊かれてもねえ、と思ったが、とりあえず、これまでできている部分のプリントアウトは終わらせ、あとは切り貼りでも何でもやって間に合わせろと指示しておく。すると、その数時間後に、「なんとか印刷まで終わらせました! 明日綴じるだけです」というメールが。


今日の午後に綴じの作業をやるというので、出来上がったものを受け取りに経堂で待ち合わせ。3人の学生と〈珈琲館〉に入る。もともと企画から1ヶ月なかったうえに、実製作は数日間。しかも、まだ19歳で、生まれて初めてミニコミをつくるという連中なので、体裁についてはあまり期待していなかった。しかし、出来上がったものを受け取ると、驚くほどさまになっている。内容優先だから今回はwordの切り貼りで充分と云ってあったのだが、彼らはこの日、ちょうど研究室にいた先生にその場でInDesginを教えてもらって、それで版下をつくったという(たまたま居合わせたH先生にはご迷惑をおかけしただろう)。


もちろん、固有名詞が大いに間違っていたり、図版の入れ方がおかしかったり、旬公が描いたモクローくんがなんの説明もなく引用されてたりするが、そんな些細な傷はあってアタリマエ。彼らは昨年も「雑誌研究」を受講しているが、2年目で雑誌づくりを実践したということがエライ。今年の授業はいろいろと思うように行かないことが多くて、落ち込み気味だったけど、こういうサプライズがあると、やっぱりやっていてヨカッタと思う。


というワケで、『キクロク』創刊号の紹介です。

和光大学研究室にて聞く録
『キクロク』創刊号


発行 もんじゅ
A5判、16ページ、コピー
特集 津野海太郎×松枝到 奇人教授にてんやわんや
プロフィール、一問一答、雑誌履歴書、対談〜あの頃は若かった〜


定価200円
8月17日(日)コミックマーケットにて発売
西 な―15b サークル「けものみち計画」


和光大学は昔から変わった先生が多いので知られるが、文化史の松枝到さんはその筆頭。研究室の入り口には妙なお札が貼り付けてあり、内部はマンガやらビデオやらで一杯。その中で、昼間から強い酒をストレートでくいくい飲んでいるヒゲだらけのヒトだ。一方、津野さんはご存知、晶文社黒テント本とコンピュータの津野さん。2人の本を読んだこともない学生が、たんなる興味で根掘り葉掘り訊いている。ところが、何も知らないのが逆に強みで、これまで本人が書いたり話したりした以外のエピソードを引き出せている。「雑誌履歴書」は、おなじみ久世番子さんの『番線』(新書館)より。雑誌履歴書はぼくの授業でも使わせてもらった。番子さん、さんざっぱら使ってスミマセン。


『キクロク』はコミケには15部持っていくそうです。200円の価値はあると思うので、買ってやってください。その後、順次、お店に営業に回るそうなので、どうぞよろしくお願いします。


今出ている『少年マガジン』で、小林まことの『青春少年マガジン1978〜1983』がはじまった。タイトルどおり、マガジン創刊50周年を記念して、デビュー当時を振り返る自伝マンガ。島本和彦の『アオイホノオ』を同工だが、こちらはこちらでオモシロイはず。この連載中は『少年マガジン』を買おうかな。