小ネタいろいろ

西日暮里から日暮里に向かう途中にある踏み切りで止まると、正面にラブホテルが見える。その壁面に「ビタミン三浦氏推薦! ミラー◎◎」とかなんとかという垂れ幕が下がっている。ビタミン三浦って誰!?(といいつつ、ちゃんとネットで見つかった。「ビタミン三浦ラブホテル研究所所長。ラブホ・コンサルティングの帝王」だそうです)。


千駄木のまずいラーメン屋〈彦龍〉のおやじを、二日続けて西日暮里駅前で目撃。今日はどこかのおばさんと話しながら、自転車に乗っていた。あんまりこっち方面では見かけなかったが、なんかの吉兆もしくは凶兆か?


しばらく途絶えていた〈ブーザンゴ〉での茶話会を、昨日から再開。集まったのは6、7人でまったりとした会となった。今回から、回り持ちで30分ずつ話すコーナーを設けたので、ぼくが先日の東京国際ブックフェアの所感を話した。次回は8月27日(水)です。


読みたい本が次々に出ているが、なんといっても飯嶋和一『出星前夜』(小学館)でしょう。春先に出ると予告があったのに、アマゾンでは刊行予定日がどんどん後ろにズレていった。それがやっと出たのだ。ミルキィ・イソベの装幀もステキ。

出星前夜

出星前夜


京橋の〈映画美学校〉で、ミカ・X・ペレド監督《女工哀歌(エレジー)》(2005・アメリカ)の試写を観る。四川の山村から二日間かかって街に出てきた16歳の少女が、ジーンズ工場で働き始める。その工場で働いているのは10代の少女が中心だ。オーストラリアやカナダのブランドに納品していて、工場の広報担当は「納期は絶対に守ります。徹夜しても間に合わせます」と胸を張る。そのツケはすべて現場に行き、二日間の徹夜がザラになる。しかも、給料は遅配され、夜に外出すると罰金で二日分の労働がパーに。もう身も蓋もない搾取ぶりだ。とくに強烈なのが社長で、警察署長を務めたあと会社を設立した。従業員は「教養もなく労働倫理がない」と決め付け、犯罪者扱い。ストのあとに行なわれたパーティーでは、従業員を前にカラオケうたってゴキゲンに。


おもしろかったが、「ドキュメンタリー映画」としてどうかといえば、疑問も。主人公の少女も含めてすべてが予定調和というか、監督の意図通りという感じで、いいドキュメンタリーにはあるブレ(ノイズ)が見当たらないのだ(終わりに「当局に何度もテープが押収され、少女のセリフもアフレコにせざるを得なかった」というエクスキューズはあるものの)。音楽もちょっと甘ったるい。だから、劇映画のように観てしまった。88分という長さはちょうどいい。秋に渋谷〈シアター・イメージフォーラム〉で上映。配給会社は《いのちの食べかた》と同じエスパース・サロウ(http://www.espace-sarou.co.jp/)。


新聞で、池袋の「人世横丁」が今月末に営業をやめるというニュースを知った数日後に、田端新町の〈神谷酒場〉が来月頭に閉店という記事も読んだ。あのバラックみたいな建物もなくなるんだろうな。