新しくなった〈東京堂〉へ

昨日は3時すぎにパンク修理に出していた自転車を受け取り、それに乗って東大へ。赤門で東京長期滞在中の中嶋くんと待ち合わせ。東大総合博物館で「鳥のビオソフィア」展を見る。明日で最終日とあって、かなりの人出だった。たまたま上京しているという〈貸本喫茶ちょうちょぼっこ〉の次田さんも合流。旬公が書いている通り(http://d.hatena.ne.jp/halohalo7676/20080512)、西野嘉章さんの奇想と完璧主義がミックスされた恐るべき展示だった。第二室では、ガラスケースに入れられた鳥の剥製が、壁に設置されている棚に置かれているのだが、大小の剥製が壁に投影する影の大きさが一定になるように、棚の長さ・高さが念入りに配置されているのだ。いろいろビックリしたことが多かったが、長くなるので略。


3人で根津方面に下り、〈オヨヨ書林〉へ。『アメリカ雑誌ガイド』(『The English Journal』別冊)を300円で買ったのが収穫。〈ブーザンゴ〉で休憩した後、〈古書ほうろう〉での『東京サイハテ観光』刊行記念の幻燈トークショーへ。8時の新幹線で帰らねばならない次田さんは途中退場。スライド一枚ずつに丁寧な解説を加える中里和人さんと、ほっとけばそのまま喋らずにいて、ときどき思い出したように面白いことをいう中野純さんとの取り合わせが絶品。いいコンビだなあ。後半、ライターの渡邊裕之さんも加わり、先日の房総バスツアーの報告がある。次回はぜひとも参加したい。終わって、店内での打ち上げに参加。みんなが帰った後も、なんとなく残り、ほうろうのメンバーと1時ごろまで。


今日は、午後に神保町へ。リニューアルなった〈東京堂書店〉を覗く。雑誌が増えたという1階だが、見た目はあんまり変わってない。文芸雑誌の場所が移動したぐらいか。3階に行くとレジに畠中理恵子さんがいた。地方小・リトルプレス棚を見る。編集工房ノアのコーナーが嬉しい。〈神保町シアター〉で、増村保造監督《氷壁》(1958)を。この館にしては珍しく、50人以上入っていた。上映前に「この作品はサウンドトラックに傷があり聞き取りにくい箇所が……あらかじめご了解の上ご鑑賞下さい」みたいなアナウンスがあったが、いざ始まってみて驚いた。「聞き取りにくい箇所」なんてもんじゃない。オープニングの音楽からバリバリと雑音が入り、セリフはかすれてしまっている。とくに女性の声はなんだかよく判らない。途中から直るのかと思ったら、全編その調子だった。こりゃ、上映に耐えうるレベルじゃないでしょう。映写技師は事前にチェックしなかったのか。つまらなかったら出てしまうところだが、けっこうオモシロイのでかすかに聴こえる音を拾って、最後まで観る。退場時に文句のヒトツでもと思ったら、すでに抗議があったか、全員に招待券が渡される。


夜はカレーをつくる。久しぶりにこの時間にウチにいる旬公と、DVDで成瀬巳喜男監督《流れる》を観る。4回目ぐらいか。終わってから、夜の藪下通りを散歩する。