久世番子さんのミニ原画展のお知らせ

一箱古本市weekの企画。もうひとつ、ぼくの担当するものです。

一箱古本市week参加企画
久世番子ミニ原画展「原稿にお茶」


エッセイコミック『番線』と大崎梢原作の書店ミステリーコミック『配達あかずきん』(いずれも新書館刊)のモノクロ原画を展示します。単行本も販売します。お茶を飲みながら、散歩のついでにごらん下さい。一箱古本市レポートまんがの原画もありますよ。


場所:ブックス&カフェ・ブーザンゴ
〒113-0022 東京都文京区千駄木2-33-2
TEL & FAX: 03-3823-5501 
info@bousingot.com
http://www.bousingot.com/


期間:2008年4月26日(土)〜5月3日(土) *4月30日(水)は定休
14〜21時(金・土:14〜23時)
*4月29日(火・祝)は久世番子さんが来店されます


本の現場を取材したエッセイコミック『番線〜本にまつわるエトセトラ〜』は、4月上旬に発売で、今回はその原画を中心に展示します。店内では単行本も販売し、番子さんの来店日にはサインもしていただけます。〈ブーザンゴ〉でこういう展示をやるのは初めてです。店主のHさんに「来店時にはワンオーダーお願いします、と入れましょうか」と訊いたところ、別にいいですよということでした。太っ腹。もともとこの店は、本だけみたいヒトも自由に入れるのです。タイトルの「原稿にお茶」は、カフェでの原画展という意味ですが、番子さんからのファクスには、原画にお茶をこぼしている絵も描かれていました。壁に展示するので、そんなことはあり得ませんが。たくさんのご来店をお待ちしています。


朝8時に目覚めるが、眠くてそのまま9時半まで。某所に2日間ほど隠遁するという旬公と別れて、神保町へ。〈三省堂書店〉4階で『エクス・ポ』第2号を買う。この階の編集関係のコーナーには、板谷成雄『エディトリアル技術読本』(オーム社)が2冊棚差しだったが、コレは平積みにすべきでしょう、三省堂さん! オビの文句を見て、強迫観念にかられて買うデザイナー、編集者がいると思う。なお、このオビの裏は切り取ってしおりとして使えるが、そこには「正角・正円」「角丸」「罫線の太さ」「判型」「原紙寸法」「西暦と元号」の一覧表が載っているのだ。


東京堂書店〉で、高橋信行編『足穂拾遺物語』(青土社)、山内静夫『八十年の散歩』(冬花社)、浅暮三文『広告放浪記』(ポプラ社)、岡野宏文豊崎由美『百年の誤読 海外文学篇』(アスペクト)を買う。『足穂拾遺物語』は元『ユリイカ』編集長の郡淳一郎さんの渾身の力作。デザインは羽良多平吉。4800円もするが、手元においておきたい本。いまカネがナイんだがなあ……。〈すずらん堂〉では、マンガの新刊がやたら目につく。鈴木みそ『マスターピース・オブ・オールナイトライブ』第1、2巻と『流出者(ナガレモノ)』(エンターブレイン)、柴田ヨクサルハチワンダイバー』第6巻(集英社)、清原なつの(漫画)・筒井康隆(原作)『家族八景』上・下(角川書店)、サラ イネス『誰も寝てはならぬ』第8巻(講談社)。いまカネがナイんだがなあ……(リフレイン)。喫茶店で買った本でも読むかと思ったが、コレだけ買った分を仕事して少しは取り返さねばならず、ウチに帰る。


漫画屋から『本当にあった禁断愛』(隔月発行)届く。巻頭と巻末にヌードグラビア、各マンガの扉に作品と関係なく素人モデル(?)の紹介と、いかにもクラシックなエロ漫画誌。そんな雑誌の終わりのほうで、今月から「南陀楼綾繁の居眠り名画座」が上映中。きっと塩山さんしか読まないんだろうなあ……。恥ずかしさを我慢して、立ち読みしてみてください。


夜はウチでカレーをつくって食べる。この数日で溜まったマンガを次々と読む。清原なつの家族八景』がすばらしい。清原さんのマンガは登場人物の内面(心の声)の描き方がすごいと前から感じていたので、七瀬を描くのにうってつけだ。この企画を考えた編集者はエライ。中村登監督《つむじ風》(1963)をDVDで観る。渥美清が演じる口のうまい男に振り回される連中。後半がかなりダレるけど、梅崎春生原作としては《ボロ家の春秋》(1958)よりも面白い。


「奔屋」さん(http://d.hatena.ne.jp/hon-ya/20080323)からトラックバックいただいたように、4月16日、阿佐ヶ谷ロフト(http://www.loft-prj.co.jp/lofta/)の「続・雑誌に未来はあるか?〜路字創刊記念イベント」に出演します。雑誌の未来について語る資格はぼくにはないと思うけど、「本コ」創刊以来8年一緒に仕事していており、なおかつ、初対面の藤原さんが見抜いたとおり、「性格も趣向も世界観も全然違う」仲俣暁生さんと人前で話すのは初めてで、どんなゲストが出るかも含めて、けっこう楽しみではある。阿佐ヶ谷ロフトはまだ行ったことないんだけど、昨年閉店した古本屋〈ブックギルド2〉だった場所と聞いたが本当だろうか? 前に魚雷さんと中野で飲んだとき、「いまからブックギルド2の閉店セールに行こう」と誘われたけど、帰りが遅くなるので行かなかったことがある(http://d.hatena.ne.jp/kawasusu/20070122)。


そういえば、昨日、仲俣さん、藤原さんと会ったときに、「『エクス・ポ』の栗原裕一郎さん(http://d.hatena.ne.jp/ykurihara/)の文章でナンダロウくんのブログが引用されていて」と云われて、そのときは何となく、はいはいと答えたのだが、よく考えたらそんな文章は読んだコトがなかった。そういえば、第2号はまだ買ってなかったのだった。それで読んでみたら「天然無添加論壇ロハス」の第1回の終わりのほうで、たしかに、『文化系トークラジオ Life』(本の雑誌社)についてぼくが書いたこと(http://d.hatena.ne.jp/kawasusu/20071114)が引用されていた。あの本についてはもっといろいろ書こうとしていたのだが、書き出すとすごく長くなりそうだったし、ラジオ自体を聴いてなかったので、簡単に触れるにとどめたのだった。だから、ぼくの文中に「この人たちが話しているのを聴くと」とあるのは、「この人たちが話していることを読むと」ですね、厳密には。仲俣さんはこのトークのメンバー、藤原さんはこの本の編集者なので、4月16日にはこの話題も出るのかも。