ゆっくりと、はさまれる

先日の助っ人顔合わせ会での配布物に書いた文章を載せておきます。まあ「助っ人魂」をあおるためのアピール文と云いましょうか。

第6回「不忍ブックストリート一箱古本市」 助っ人のみなさんへ


一箱古本市は、10人前後の実行委員のほか、無償で動いてくれる助っ人さんの力によって成り立っています。助っ人さんには、一箱古本市当日の専従スタッフ、送付・配布物の準備、ポスター・チラシ配りなど、さまざまなお手伝いをしていただきます


不忍ブックストリート実行委員会は貧乏なので、みなさんに謝礼を差し上げることはできません。すいません。しかし、開始後4年目となりそれなりに好評も得ている一箱古本市というイベントの内部に入り込んで、いろいろ見ることは、決して損にはならないと思います。このイベントに関わった経験を生かして、みずからも別のイベントを企画しているヒトは何人かいます。また、そういうときには、われわれ実行委員も協力を惜しみません。


・今回の一箱古本市は二日間あるので、店主との兼任は可能です。ただ、ご自身が店主で出られる日には店主に専念していただきます〈基本的には〉。


・助っ人の仕事でいちばん大きなものは、4月27日と5月3日のどちらかに、各大家さんの前で「専従スタッフ」となってもらうことです。内容は、店主さんをまとめることや、実行委員会との連絡役、スタンプラリーのスタンプを押すことなどです。


・それとともに、今年は「一箱古本市week」があります。2日ある一箱の日以外にも、さまざまなイベントがあります。これには「実行委員会企画」と「協賛企画」があります。協賛企画は基本的に各店の責任で行ないます。実行委員会企画のほうは、実行委員が一箱と掛け持ちで運営するもので、助っ人さんに手伝っていただきたいものがいくつかあります。時間が許す範囲でお手伝いください。


・作業があるときには、メーリングリストでご連絡します。事前に人数を把握したいときには返事をお願いします。ただ、その日になっていらっしゃるのでも構いません。


・一人で参加するのだと楽しくないという方は、ご友人・ご家族を誘われても結構です。飛び入り歓迎いたします。


・こちらからお願いする以外にも、助っ人さんからの「こんなことならできる」「こうしてはどうか」という提案を歓迎します。私たちの気が回らない分、助っ人さんが自主的に動いてくださるとホントーに助かります。


・5月3日の一箱古本市のあとか、一箱古本市weekの終わりに、助っ人さんと実行委員会での打ち上げ宴会を行ないます。奮ってご参加ください。ただし、割り勘です。すいません。いつか、助っ人さんの参加費をタダでにできることが、私の夢です。


一箱古本市および一箱古本市weekを無事に、成功裏に終わらせるために、ご協力をどうぞよろしくお願いします。


                        不忍ブックストリート発起人 南陀楼綾繁


文中の「貧乏」「割り勘」は配布した文書でも、大文字にした。これがいつか取れる日が来るとイイなあ。助っ人さんは現在20数人。まだまだ参加をお待ちしています!


「okatakeの日記」(http://d.hatena.ne.jp/okatake/)の以下の部分には笑った。

70になったら、「すむーす」同人で村にひっこみ、コミュニティを作って、そこで古本を売って生活する、というアイデア。しかし、どう考えても、実際に働きそうなのは林哲夫さんと南陀楼くんぐらいで、あとの連中は役に立ちそうにない、と結論が出る。ただし、死んだ時は扉野くんにお経をあげてもらう、ということだけは決定。


前の「古本トキワ荘」といい、岡崎さん、こういうの好きだよなあ。「実際に働きそう」なのは林さんだけで、たぶんぼくも役立たず組入りです。でも、村内新聞の編集はやりたいです。


8時前に起きて、自転車で出かける。谷中銀座の立ち食いそば屋で、天玉そば(320円)。確定申告に向かう朝は、なぜかココでそばが食べたくなる。ごくフツーの立ち食いなのだが、店のおじいさんと常連の皆さんの会話を聞いていると楽しい。荒川税務署に着くと、すでに20人ほど並んでいた。8時半に開場、今年は書類は出来上がっているので提出して、ハンコを押してもらっておしまい。まだ確定したわけじゃないが、ホッとした。


西日暮里に行き、しばらく休憩してから、書評の原稿に取り掛かる。指定された本でどうにもノレず、ずるずる引き伸ばしていたもの。2時間以上逡巡して、なんとか書き上げる。中尾務さんから『CABIN』第10号が届く。河内紀さん、坂本秀童子さんらが執筆している。大事に読みたい雑誌。3時に神保町へ。久しぶりに〈ヒナタ屋〉に寄ろうと、階段を上がって休みだと気づく。〈長島書店〉の外台で、大岡昇平『文壇論争術』(雪華社)、『編集長たちが語った。』(実業之日本社)を各500円で買う。〈伊峡〉で半チャンラーメン。〈三省堂書店〉の4階で、都築響一『だれも買わない本はだれかが買わなきゃならないんだ』(晶文社)を買う。この店でこんど都築さんのサイン会があるようだ。2階で書評用の文庫を買い込み、1階で小谷野敦『リアリズムの擁護 近現代文学論集』(新曜社)を買う。近くのコンビニで通販の代金を振り込んだら、さっき銀行で下ろしたカネの残りが少なくなる。〈高岡書店〉で、石黒正数それでも町は廻っている』第4巻(少年画報社)、『ネムルバカ』(徳間書店)を買う。N社である単行本の打ち合わせ。参考に本を2冊と、お土産のお菓子をいただいたので、ますます荷物が重くなった。


半蔵門線に乗り、永田町で丸の内線に乗り換える。ブザーが鳴り電車のドアが閉まる直前、うらぶれた感じのおじさんが駆け込んできた。いや、駆け込むというよりは普通に歩いて入ってきた。あまりに堂々としていたので、この駅ではコレぐらいのタイミングで間に合うのかなと思ったら、ドアが閉まり、おじさんの片手と片足の先がドアに挟まれる。おじさんは挟まれたまま、声も上げず驚いた様子もなく、ただホームの向こうにいる駅員のほうを見ていた。次の瞬間、ドアがもう一度開き、おじさんは平然と車内に入り込んできた。「危ないから駆け込まないでください!」といういらだったアナウンスを平然と聞き流して。なんだかすごいマイペースぶりで、感心してしまった。


四谷三丁目へ。消防署のヨコの通り沿いのビルの2階にある〈だあしゑんか〉(http://dasenka.jpn.org/bar/)へ。チェコ料理とビール、絵本の店。テーブル3つとカウンターの小さな店だが、チェコの本やモノで埋め尽くされている。入り口近くにはチャペック兄弟関連の本を並べた棚があり、『ダーシェンカ』の朗読レコードなんて珍しいものもある。壁面の本棚は絵本を中心に、チェコや東欧の洋書・和書が並んでいる。ピルスナー・ウルケルを飲み、店の本をあれこれ引っ張り出して楽しむ。いまは本は販売していないが、そのうち販売もするらしい。次は料理も頼んでゆっくりしたい。


国会議事堂経由で西日暮里に帰り、メールの返事を書いたり旬公と打ち合わせしたりする。〈お茶とごはんや〉で、チーズカツレツ、エビとカリフラワーの炒め物。両者の取り合わせがとてもよかった。この店に来るとおいしいご飯を食べた、という気になる。


たいへん遅くなりましたが、「書肆アクセスの本をつくる会」(http://d.hatena.ne.jp/jinbouac/)のブログで、『書肆アクセスという本屋があった』制作資金の収支報告を掲載しました。ご協力いただいた方々に心から感謝します。なお、寄付してくださった方々へは、近々、郵送でもご報告いたします。