「怪しい夜」の歌とスープ

kawasusu2007-08-18

昨夜から今朝にかけて、ほとんど半月ぶりに「涼しい」という感触を味わう。数日前に、「7人のメタボ侍、内臓脂肪を斬る」として活動中の市職員の一人が、ジョギング中に亡くなったそうだ(http://news.mixi.jp/view_news.pl?id=276027&media_id=20)。今日ぐらいの気温だったら、死なずにすんだかも……。


朝8時起き。西日暮里に行き、『進学レーダー』の原稿を書く。塩山芳明さんから『路上派遊書日記2007』(仮題)の注釈原稿が届く。豪語してただけあって、さすがにオモシロイ。宅急便で来たのだが、一緒に来た荷物が大家さん宛だった。すぐに追いかけるが、次の配達に行ってしまっておらず、上の階まで配達に行く。それなのに、午前中に届くはずだった荷物(実家からの梨)は在宅中に届かず。出かけた直後に不在票が入っていた。むかつく。


山手線で池袋へ。イルムス館2階で開催中の西武古本市へ。いくつか収穫あり。棚のヨコに立っていたオヤジが、目下探書中の本を手にしていたので、買わずに棚に戻したら値段を見ようと思って待っていたのだが、いつまで経っても動かない。なんと最初から立ち読みしてるのだった。その本が『学歴貴族の栄光と挫折』だったので、「読むんだったら買えよ。出世しねえぞ……」と念を送るも、そのまま30分読み続けていた。


リコシェのアベちゃんと待ち合わせて、西武池袋線に。大泉学園駅で降り、5分ほどで〈ポラン書房〉に到着。「2箱3日古本市」の2日目。移転してから初めて来たが、広いしセンスのいい店だ。その店内に武骨な段ボール箱が十数箱、ドーンドーンと置かれている。ずいぶん深い箱に入れている店もあり、下まで掘り出すのがタイヘンなり。〈揚羽堂〉の箱に、滝本淳助のサイン色紙(というか、その辺の厚紙に書いたもの)を発見。指紋、落款入り。あの『タキモトの世界』の主人公のお筆先なので、1000円でも買わずにはいられない。それにしても、こんなの、売るほうも売るほうだが、買うほうも買うほうだ。店内の本も見て回るが、びっくりするぐらい安く、けっこう買い込んでしまった。支払ったらくじを15枚も引かされ、600円分当たったので、その分を2冊買う。


南口に出て、阿佐ヶ谷行きのバスに乗る。渋滞していて時間がかかる。駅の改札口で、オヤジがバンドマンに食って掛かって、喧嘩が発生中。その最中にアベちゃんの妹さんと待ち合わせ、〈バルト〉へ。「律&あみ 怪しい夜」の会場。田川律さんが自ら入り口で受付をやっている。30人近く入って満員。あみさんがピアノを弾き、二人で交互に歌をうたう。戦時中の替え歌特集なんて、おもしろかった。田川さんの歌はうまくはないが、長いあいだその歌を愛し、くちずさんできたという感じがする。いまどきのカラオケボックス的な歌いかたとは対照的だ。最後に、菅原克己の詩を何篇か朗読し、そのあと「ブラザー軒」をうたう。初めてなので危なっかしくはあったが、心にしみいる歌であった。途中ふるまわれた、田川さん作の「アホスープ」はアボガドと鶏肉の取り合わせが抜群にウマかった。


打ち上げには参加せず、店を出る。駅に向かう途中で、アベちゃんに「南陀楼さん、ほんとに寝るんですね」と云われる。気持ちいいと眠ってしまうので、今日も歌の途中に20分ぐらい眠ってしまったのだ。駅前で別れ、その辺をぶらついてから電車に乗ってウチに帰る。


こないだ神奈川近代文学館佐藤さとる展を見たところだが、コロボックルシリーズの挿絵画家・村上勉の展覧会が、根津の〈COCOLOYA〉(文京区根津2−5−9)で8月25日〜9月26日まで開催。〈青空洋品店〉の店内の小さなギャラリースペースだ。あそこで何点ぐらい展示するのか、ご本人は現れるのか…店。興味津々で開催を待つ(月、火休み)。