『「阿佐ヶ谷会」文学アルバム』が出ます

この数ヶ月、編集にかかりきりになっていた本が来週で校了になるので、お知らせします。「阿佐ヶ谷会」については、井伏鱒二をはじめ多くの作家が書き残しています。村上護氏の『文壇資料 阿佐ヶ谷界隈』(講談社、1977)という評伝もあって、これは名著。今回はこの「阿佐ヶ谷会」の全貌が判る本にしようと、同時代の文章の採録とともに、書き下ろしのエッセイや資料を収録しています。写真もできる限り集めています。


定価は来週決まるはずですが、「講談社文芸文庫3冊分」程度になると思われます、高いと感じられるかもしれませんが、本書に採録した文章をまとめて読もうと思ったら、それこそ講談社文芸文庫で井伏、木山、上林、青柳、浅見のエッセイ集を7、8冊買わねばなりません(半分以上は文庫未収録ですし)。それを考えたら、かえってリーズナブルといえると思うのですが。目次はいずれ載せるとして、今日のところは概要を。

『「阿佐ヶ谷会」文学アルバム』
青柳いづみこ川本三郎監修


2007年8月上旬刊行予定
A5判・上製・356ページ
装幀=間村俊一
印刷・製本=精興社


戦前から戦後にかけて、中央線の阿佐ヶ谷で、作家や評論家、文学研究者、編集者らが集まる団体があった。「阿佐ヶ谷会」といわれるこの集まりには、井伏鱒二をはじめ、上林暁木山捷平太宰治、青柳瑞穂、外村繁らが参加し、ときに文学談議をたたかわせ、ときに将棋や酒を楽しんだ。
文学史・文壇史に足跡を残す「阿佐ヶ谷会」の唯一の資料集であり、中央線沿線に集った文学者たちの交流を生き生きと描き出した本である。


《本書に登場する文学者》
井伏鱒二上林暁木山捷平太宰治、青柳瑞穂、外村繁、火野葦平小田嶽夫亀井勝一郎、安成二郎、瀧井孝作、村上菊一郎、伊馬春部河盛好蔵伊藤整島村利正、巖谷大四ほか


《書き下ろしエッセイ・評論》
青柳いづみこ川本三郎堀江敏幸大村彦次郎、前田速夫、岡崎武志、萩原茂


《資料》
関係者インタビュー、解説、年表、参考文献目録、地図、阿佐ヶ谷会写真など


発行元 幻戯書房
〒101-0052 東京都千代田区神田小川町3-12 岩崎ビル2階
電話 03-5283-3934
FAX 03-5283-3935
http://www.genkishobou.com/

日記です。1月近く書かなかったのに、いつの間にか元通り毎日書くようになっている。東京新聞の「したまち」欄に「外市」の記事が。瀬戸さんと向井くんが外市の看板を持って写っている。これは効果あるぞ。昨日飲んでいるときに云うのを忘れたが、〈はやしや〉のマスター(超寡黙)の顔はセトさんにそっくりだ。


朝から雨。「阿佐ヶ谷会」本の三校のチェック。確認すべき点が多いので、時間がかかる。今日はやたらと電話が多し。3時に〈千駄木倶楽部〉で精興社のKさんに会い、口絵のゲラを受け取る。いいカンジだ。本文中に岡崎武志さんの文学散歩があるのだが、ちょうど折りの切れ目に当たったので、ココに入れる写真も口絵と同じ紙で印刷できる。Kさんと別れてから団子坂上の〈ラ・カンパネラ〉に行き、関係者に送るゲラをまとめる。店の奥さんが入院するので閉めていたが、先週から再開。元気そうだったのでよかった。郵便局まで歩いて、ゲラを発送。


ウチに帰り、塩山さんから送られてきた追加のコピーを読む。1980年代の連載でゼヒ入れたいのが見つかった。DVDでジョン・ブアマン監督《脱出》(1972・米)を観る。2度目。湖に沈むことになっている街から川下りした4人が異常な事件に遭遇する。雄大な自然とブルーグラスの音楽。なのに超陰惨なストーリー。アクション映画と呼ぶには暗すぎる。マッチョなバート・レイノルズがあっさり倒れるのも非ドラマチック。アメリカのどす黒い雰囲気を十分堪能できる。


しのばずくんトートバッグ」の申し込み、ありがとうございます。放映後に旬公が脱力しているため、サインが遅れています。週末までには送りますので、もうしばらくお待ちを。ぼくのブログのアクセス数も増えているので、アクセス先を見てみたら、「佐々木譲のプッシュピン」(http://blogs.dion.ne.jp/sasakijo/)からけっこう来ていた。あの作家の佐々木譲さんである。ブログやられているんですね。『ベルリン飛行指令』と『エトロフ発緊急電』は大好きで、何度も読み返した。最近の警官小説もそろそろ読もうと思っていたトコロだった。


あと検索していたら、2ちゃんねるで「情熱大陸板」みたいなのがあったので、怖いものみたさで覗いてみる(旬公はゼッタイに見ない)。とりあえずは穏当な発言ばかりでした。「今回の人って旦那さんは専業主夫みたいなもの?」「あのダンナといい基本的にゲテモノ好きなんだろうな」などの笑えるのもあり(笑ってる場合ではないが)。「何だかアクの抜けたアンジェラ・アキみたいな人だったなぁ」という発言には禿同(って使い方間違ってるか?)。