ヨムヨムを読む女性(ひと)

今朝も選挙カーの声で起こされる。昨夜のカレーを食べて、出かける。満員の千代田線に乗ると、降り口に立っている女性が『yom yom』第2号を開いていた。この雑誌、表紙に文字が入ってないから、どこで開いても様になるんだよな。自分が書いているコトもあり、ちょっと嬉しかった。


御茶ノ水都営線に乗り換えて、九段下へ。千代田図書館が移転するのにともない、リサイクル市が開かれるのだ。すっかりガランとした館に入り、3階に上がると、10時ジャズとなのにかなりのヒトが本に群がっている。何冊でもタダで持っていける。出されているのは教育、建築、経済などの講座や研究書、行政の資料などで、食指の動くものは少ない。『明治文化全集』がたくさん出ていて、学生の頃だったらぜんぶ抱え込んだのだが、置き場所を考えるとちょっとムリ。加藤百合『大正の夢の設計家 西村伊作文化学院』(朝日選書)、上坂冬子『伊作とその娘たち』(鎌倉書房)、清水一『住みよい家の建て方』(大泉書店)、アンドリュウ・ガーヴ・福島正実訳『メグストン計画』『ギャラウエイ事件』(ハヤカワ・ポケミス)をいただく。これ以上は持って帰れない。


そろそろ帰ろうかと思いつつ、未練がましくもう一回りしていると、鏑木清方記念美術館(鎌倉)の図録が出ているのに気づく。収蔵品図録の「作品編」「卓上芸術編」(1)(2)、挿絵図録の「文藝倶楽部編」(1)(2)「東北新聞編・講談雑誌編」の6冊だ。カラー図版もあり、書誌的な記載もきちんとしている立派なもの。コレは捨て置けまい。重いけどもって帰る。清方にそれほど執着があるわけじゃないので、誰かに上げるコトになるかもしれないが。


ウチに帰ると、河北新報から4月16日(月)の夕刊が届いていた。「古本女子 自分の完成で楽しもう」というカラー記事で、〈加勢の庭〉の前野さんら女性3人の座談会だ。「女性の古本の楽しみ方に衝撃を受けている男性は多いと思うんです」という前野発言に同感。カコミで「全国サミット主催者に聞く」とあり、ぼくのコメントが載っている。誕生日前野取材だが、掲載日に合わせて40歳となっている。「全国サミット主催者」という肩書きは、この先、一生使うことはないかもしれない。


今日もずっと雨が降っている。仕事部屋の「天国」部分(旬公が必死に片付けているスペース)に残っている「地獄」要素(ぼくの荷物が山積みになっている)の撤去に、ようやくかかる。雑誌や新聞を切り抜かねばならず、手が着けられずにいたのだ。無印良品のバインダーが使いやすいので、上野まで買いに行くと、丸井が休み。旬公に電話して、池袋西武の教えてもらい、そっちに移動。バインダー10冊と透明のシート、アルバムなどを買う。ウチに帰って、切抜きと分類の作業。6時前に電車で千駄木に行き、〈ブーザンゴ〉でコーヒー。MAPをお渡しする。


7時から、不忍ブックストリートの会議。テレビカメラ入りだ。店主などに送るMAPを封入しながらの話し合いとなる。それでも10時すぎには終わったので、いつもよりもずっと早い。