座業はツライよ

朝9時起き。深夜まで床に座りっぱなしだったので、腰が痛い。今日は机で仕事するコトにしてパソコンに向かう。午前中は「まぼろしチャンネル」(http://www.maboroshi-ch.com/)の原稿。今回は私学の文化祭のハナシ。書き終わってから、来月の関西行きの深夜バスを予約する。仕事の合間をぬって、京都・知恩寺の古本市と〈京都パラダイス〉での林哲夫装幀展、そして、以下のようなイベントも。

「古本ソムリエ山本善行の世界 百貨店に大放出せえる」
11月2日(水)〜8日(火)
四条河原町・阪急百貨店5階


映画美術関係本を中心に大放出します。今までは、2冊以上持っている本を中心に気軽に放出してきましたが、ガケ書房、阪急百貨店と打ち合わせを重ねるうちに今回はそんな簡単なことでは済まないような雰囲気になってきました。逃げ出したいような今日この頃です。もうどうにでもなれといった気持ちもあって、他人事のようですが、こんなときにいい本が並ぶのではないでしょうか。
山本善行


というコメントを山本さんからいただきました。しかし、百貨店で個人で古本市なんてできるモノなのだろうか……。関西では、この機会に私学の文化祭(というか古本市)に行きたいのだが、手持ちのデータでは適当な学校がナイのだった。関西の方で、「ウチの近所で11月4、5、6日に、古本市がある文化祭があるぞ」という方は、メールで教えてくださいませ。きっと行きますから。


噂の東京マガジン》を見ながら出雲そばを喰い、再び机に戻る。限界まで遅れた『レモンクラブ』の原稿。今回は、礫川全次『サンカと三角寛 消えた漂泊民をめぐる謎』(平凡社新書)を。コレはねー、かなりの奇書なんですわ。テーマも怪しいですが、この本が新書で出たコトじたいが珍しいと思う。その辺のカンジをうまく伝えられたか、どうか。


自転車で〈ときわ食堂〉へ。チューハイとえのきバター。飲みながら、図書館で借りた、佐々木守『ネオンサインと月光仮面 宣弘社・小林利雄の仕事』(筑摩書房)を読む。タイトルどおり、広告代理店として広告ネオンサインの制作をする一方で、宣弘社プロダクションとして『月光仮面』『豹(ジャガー)の眼』『怪傑ハリマオ』などのTV番組を制作した人物についての本。かなり興味深い題材だと思うが、ちょっと薄味の本だった。ぼくの興味からいえば、阿久悠上村一夫が宣弘社で働いていたエピソードなんて、もっと深く掘り下げてほしかったのだが(上村の『同棲時代と僕』広論社、にはこの時代のハナシがちょっとだけ出てくる)。


〈古書ほうろう〉で『谷根千』の最新号を買う。今回は引越し特集。不忍ブックストリートの連中の引越し話が次々と出てくる。おたより欄には、「一箱古本市」で谷根千賞を受賞した〈ふぉっくす舎〉(http://negitet.at.webry.info/)のNEGIさんの投書が載っていた。100円均一コーナーに、平岡正明本がたくさん出ている。ひと昔前には早稲田の古本屋で山ほどあったが、見向きもしなかった。しかし、『昭和ジャズ喫茶伝説』を読んで、あの時代の気分に触れたくなり、『地獄系24』(芳賀書店)と『永久男根16』(イザラ書房)を買う。後者のまえがきを見ると、両書は「同系の書冊」だとか。しかし、スゴイ書名だなあ。


ウチに帰り、今日のもう一本、『進学レーダー』の原稿を書く。一日に三本書くとすごく働いたようになるのだが、まだまだ山は越えてないのであった。身体にはてきめんに負担がくるけれど。座業はツライね。ビデオで、石井輝男監督『直撃!地獄拳』(1974)を観る。バカバカしさは2作目には負けるけど、こっちもけっこうオモシロイ。シナリオは監督本人だが、穴だらけ。麻薬撲滅が目的のミッションなのに、「マフィアからヤクを奪って金に換えれば大もうけだ」と全員が云ってるのが、おかしい。それじゃ、ヤクの流通に貢献するだけだろうが。そんな一人ツッコミもむなしく響く、夜半の南陀楼宅であった。明日は旬公が退院してくる予定。