銀座も変わっていく

朝8時半起き。遅れに遅れた『レモンクラブ』の書評を書く。今回は細野晴臣インタビュー『THE ENDLESS TALKING』(平凡社ライブラリー)。昨日、〈古書ほうろう〉の宮地さんから借りた、細野の[HOSONO HOUSE][トロピカル・ダンディ][泰安洋行]を聴きながら。書き終わったあとも、この時代の音楽への興奮がさめず、『風都市伝説 1970年代の街とロックの記憶から』(音楽出版社)を読む。買ってから1年以上放置していたが、この本は名著ですぞ。


久しぶりに風呂に入る。この数日ずっとノドが調子悪い。今日もまだ咳が出るが、声は元に戻りつつある。1時に出て、千代田線で国会議事堂前、そこで丸の内線に乗り換えて、西新宿で降りる。初めての駅だ。大通りから神社の横を通って、住宅街へ。ココがホントに新宿区? と思うようなところだ。細い道にカフェがあったり、自宅でやっている定食屋があったりと、オモシロイ。その先に、暮しの手帖社がある。今度、『暮しの手帖』で不忍ブックストリートについての原稿を書くコトになったので、その打ち合わせ。担当のMさんに、以前の編集長の宮岸さんの部屋に案内していただく。宮岸さんには以前、『本とコンピュータ』の座談会に出ていただいて以来、ときどきお手紙をいただいている。来年2月に世田谷文学館で、暮しの手帖花森安治の展覧会が開かれるとのコトで、現在その準備をされているそうだ。ぼくが持っている花森安治の装幀本も見たいとおっしゃってくださる。お役に立つかどうかはワカラナイが、ともかく光栄であります。Mさんたちと1時間ほど打ち合わせ。


丸の内線で銀座へ。銀座コアに入ると、なんだか大きくリニューアルしている。4階の 〈HMV〉も以前は1フロアを占めていたのに、半分ほどに縮小されていた。20分ほどうろつき、西岡恭蔵や乱魔堂を探すが、影もカタチもなし。春に復刻で出た小川美潮もまったく見当たらないし。CD屋がどんどん使いにくくなっていくなあ。あと、DVD売り場のモニターでダウンタウンドリフターズの映像をでっかい音で流すのはヤメてくれ。CD買う気が失せるのだ。と思いつつ、松風鉱一カルテット[private notes]、空手バカボンナゴムコレクション]、スラップ・ハッピー[CASABLANCA MOON/DESPERATE STRAIGHTS]、それに『映画秘宝』の最新号(石井輝男特集!)を買う。


隣の〈旭屋書店〉へ。渋谷店は閉店したけど、ココは変わらず……と思いきや、奥の出口と横の出口がツブされ、一箇所からしか出入りできなくなっていた。表から入って裏から出るのが好きだったんだけどなァ。ココでは某紙の書評候補となる本を数冊買う。あと、鶴見俊輔編『源流から未来へ 「思想の科学」五十年』(思想の科学社)というB5判で8000円もする本が気になったけど、今日は買えず。泰明小学校のほうへ歩き、〈泰明庵〉に入る。すでに一階は満員で、はじめて二階に上がる。会社を早上がりしたおじさんたちが、飲み始めている。かしわセイロがうまい。


ウチに帰り、いろいろ雑用。チェコの復刻マッチの追加注文した分が〈calo〉から届いていたので、セットを袋詰めする。テレビでやっていた《バック・トゥ・ザ・フューチャー》を何度目になるかと思いながら、最後まで見てしまう。そのあと、旬公と田端新町の〈ブックマート〉まで散歩。ナニも買わず。


あ、そうだ。今度、〈往来堂書店〉で、「不忍ブックストリートの50冊」というフェアをやります。よろしかったら、足を運んでください。ほとんど笈入店長にお任せの企画なのですが、推薦者のコメントを掲載した小冊子はイイ出来になりそうですよ。

不忍ブックストリートの50冊」というフェアをやります。
期間は10月1日から31日。場所は往来堂の店頭です。
ことし4月の「不忍ブックストリート一箱古本市」は楽しかったですね。みなさんにも喜んでもらえて嬉しかった。実行委員(と何人かのお世話になった方々)が、今回は古本ではなく新刊書店で手に入る本から、おすすめを選びます。帯を巻き、新刊書店のフェアらしくなることでしょう。おすすめコメントを載せた小冊子も作成中です。
お問い合わせは往来堂書店・笈入03-5685-0807まで


コレにあわせて、笈入さんはついに「往来堂 店長日誌」(http://d.hatena.ne.jp/oiri/)というブログをはじめてしまいました。これ、現場の書店員らしい臨場感があって、かなりオモシロイです。