「塩の字」毒宴会

今日で10日間の独身生活も終り。一人分スペースが余ったところに、本の山を100冊ぐらい移動させていたのだが、結局ホトンド整理できずに、また奥に戻してしまった。ナニやってたんだ。12時過ぎに仕事場に行き、いろいろ。旬公から、もうすぐ空港に向うというメールがあった。


6時過ぎに出て、後楽園で乗り換え、茗荷谷駅へ。改札口で、「BOOKMANの会」の今日の発表者である塩山芳明さんと待ち合わせ。今日は貴重なエロ漫画の原稿を持参してくれたので、わざわざ「荷物持ち」を担当するフジタさん(やはり編集者)も連れてきた。いつもの〈寿和苑〉に着き、10人ぐらい集まったところで開始。遅れてきた人も入れて、15人ぐらい集まった。会員外では、やみたけさん、国書刊行会の樽本くん、右文書院のAさんなどが参加。


今日のお題は、「エロ漫画原稿の運命」。塩山さんがエロ漫画下請けプロダクション「遠山企画」に入ってから現在までの、エロ漫画の製作過程、売れ行き、ジャンルの変化、漫画家の生態などをきわめて具体的かつ罵倒語満載で語ってくれた。途中、エロ劇画から美少女漫画、ショタなどの生原稿を回す時間もあり、みんな固唾を飲んで聞き入る。ぼくは多少聞いているハナシもあったけど、いくつかは初耳だった(某漫画家が原稿を落とす言い訳のために、健康なのに車椅子に乗ってきた、というハナシには笑った)。質問もはさみながら、1時間半ほどで「塩の字」毒宴会は終了。いつもの〈さくら水産〉で打ち上げ。濱田研吾くんから、すでに話題沸騰のミニコミ『脇役本』を500円で購入。映画に関しても只者じゃない塩山さんが、すかさずハナシに介入してくる。まあ好きにやってくれ。閉店まであれこれ話し、池袋経由で帰る。


ウチのポストに、藤本和也『日本の夏、天狗の夏。』(宙出版)が入っていた。ウレシイー。藤本さんの初の商業ベースでの単行本だ。とはいえ、初出が『月刊タルワキ』だったり『気刊・何の雑誌』だったりとミニコミばっかりなのが、このヒトらしい。関西弁のセリフが飛び交うのに、オビのコピーが「中央線系マンガ家」というのは、どうなのかなあ。ともかく、普段あまりマンガを読まない人に、この本を読んでほしい気がする。2月5日から〈タコシェ〉でのフェアも始まるし、ぼくも某所でマンガを描いてもらう約束をしているし、今年は藤本和也の年になるかも。


【今日の郵便物】
★古書目録 和洋会、水曜荘文庫