開成の古本市に行けなかった!

朝9時に起きて、出かける。開成学園のヨコを通ると、続々とヒトが入っていく。入口には「開成祭」とある。しまった! 今日からだったのか。ここ二日ほど生徒が遅くまで残っているようだったが、学園祭は10月頃というアタマがあったせいか、なぜか体育祭かなと思い込んでいたのだった。


別に子どもが通っているワケでもない開成の学園祭でナゼここまで焦るかと云えば、いつも古本市をやるからだ。高校の古本市なんて大したコトないと思ったヒト、大間違いです。生徒の親が寄付するのか、1970〜80年代の文庫本や新書が大量にあり、行くトコに行けばけっこう高い値段がついているものが、一冊10円〜50円で買えるのだ。これを逃す手はないよ。しかし、今日は出かけることに決めてあったのだし、帰りに寄れるかもしれないと、諦めて駅に向う。


東京駅で乗り換えて、東海道線で横浜、京浜東北線で関内へ。伊勢佐木モールの裏のほうにある〈関内MGA〉という映画館へ。80席という小さな館なので、次回の券を買っておく。〈ユニクロ〉に行ってズボンとジーパンの買いだめ。2本(!)しか持ってなかったズボンに両方とも穴が開いてしまい、早急に新しいのを買う必要があった。とにかく試着とか店員に聞いたりとかしたくないので、先延ばしにしていたが、ようやく買う。これでまた2年ぐらいは服屋に入りたくない(来月結婚式に出るので、礼服をレンタルしなきゃならんが)。


オデオンのビルの5階(?)にあった〈先生堂書店〉が、路面に移転していた。ビルのワンフロアを占めていた前の店の在庫を全部持ってくるのは当然無理だが、狭い店内にかなりギッシリ詰め込んでいる。さらに奥に進むが、昼飯を食えそうなところは見つからない。ちょっとヨコに入ったところに、〈エルミタージュ〉というフランス料理屋があり、窮余の一策で入ってみたが、なかなかウマイ。1600円で、前菜数種・メイン・炊き込みご飯(ちょっと量が少ない)・デザート・コーヒーが付いてくる。しかし、ゆっくり食べていたら、デザートが出てくるまでに、映画館の開場時間が迫ってきて、泣く泣く諦めて外に出る。


映画館まで戻ると、もう客入れを開始していたが、なんとか座れる。最終的には補助椅子まで出る混み具合。今日観るのは、マイケル・ムーアの《華氏911》。前評判で聞いていた通り、911の前からイラク戦争に至るアメリカの道のりを、ブッシュのたわけた発言を中心に、さまざまな映像メディアからの引用でつないでいく方式。面白いし衝撃的な映像も多々あったが、どことなく「NHKスペシャル」のようなお勉強番組だという気もした。


有隣堂書店〉を覗き、外に出ると、祭りの神輿が通っている。伊勢佐木モールを出て左側、吉田町というところを歩き、目についた喫茶店に入る。シンガポール・バリ島帰りの店主がやっている店で、シンガポール風のコーヒー(砂糖・ミルクを入れる)とジャムトーストのセットが500円と安い。外のテーブルに座る白人女性が、バリの「ビンタン」ビールを飲んでいた。馬車道を歩き、みなとみらい線馬車道駅から乗る。急行に乗り換えるのがめんどくさくて各停に乗っていたら、西日暮里に着くまでに時間が掛かってしまった。


開成学園の前まで行ったが、今日はもう終ってるっぽい。明日午前中に行こうと思って、パンフを見たら、ナンと昨日・今日の二日間だった。しまったー! マイケル・ムーアよりコッチを優先すべきだったか。先日、「サンパン」同人の矢部登さん(田端在住)と開成の前を通るときに、「ココの古本市はいいですよ〜」なんてオススメしたのに、云った本人が行き逃してしまった。来年が待ち遠しい。いっそ、古本市だけ春と秋にやってくれないか(ムチャ云うな)。


夜は、前にいただいた〈デリー〉のカレー。超激辛でヨーグルトなどで少し辛さを緩和する。テレビでやってる潜水艦映画を見ながら、大学時代の日記を読み返し、主要な箇所にフセンを貼る。そのあと、「早稲田古本村通信」の原稿を書く。