松倉さんは凛々しかった

発売中の『ぐるり』で、松倉如子・渡辺勝インタビューを担当した。これまでの同誌のインタビューでは、なるべく自分の言葉を少なめにまとめていたのだが、今回は松倉さんの融通無碍な話し振りに筋道を付けるために、あえて問いの文章を多めにした。それが、お二人の話をより伝わりやすくする役目を果たしていればいいのだが。


今夜はその松倉さんの新作[パンパラハラッパ]発売ライブが、吉祥寺〈スターパインズカフェ〉であった。かなり以前から告知に務めていたこともあり、また、バンドを従えてのライブはほぼ初めてということもあって、会場は満員。100人ぐらいいたんじゃないか? 最初は渡辺勝さんのギターと二人でという「日常」からはじめて、川下直広、船戸博史、村上律、松田幸一そして渋谷毅と、次々にメンバーが増えていく。ベテランだらけのバックに物怖じせず、これは自分のうたなのだ、と堂々と歌っていく。今日の松倉さんはとても凛々しい。とくに「ぐんじょうの空」が素晴らしかった。


後半は勝さんがエレキギターで参加するロックバンド「砂」との共演だった。うまくハマった曲もあるが、もともとロック調ではない松倉さんの曲をこのバンドでやることはややムリがあったか。アンコールは、勝さん、船戸さんとで1曲、そして、最後にアカペラで、いちばん最初につくったうたを歌った。5年前に上京したとき、最初にバイトの面接に来たのがこの〈スターパインズカフェ〉だったという松倉さん。ぼくが最初に聴いたのは、ファーストの[星]が出た3年前だけど、そこから見ているだけでも、日々成長している感じがある。これからもっといい歌い手になっていくことを確信させる、とてもいいライブだった。


気がつけば、ほとんどブログを更新しないまま、7月は去りぬ。ご心配してくださった皆さま、すみません。ルーティーンの仕事はこなしていたものの、懸案の作業が進まず、夜眠れなくなって昼夜逆転していました。日比谷野外音楽堂での山下洋輔トリオ復活コンサートのことなど、書きたいことは山ほどあったのですが。8月は普通に更新していきますので、またよろしく。今日は午後から仙台です。