『町を歩いて本のなかへ』地域別記事一覧

南陀楼綾繁『町を歩いて本のなかへ』原書房 2017年6月刊
地域別記事一覧


目次を言及した地域別(県別)に並べ替えてみました。


【全国】
きょうもどこかへ本の旅 002
本と町と人をつなぐ雑誌『ヒトハコ』を創刊して 006
本と遊べば――やっと完成、『花森安治装釘集成』 054
本と遊べば――「本屋」の概念が変わる? 058
いま、地方リトルプレスは 059
ブックイベントの現場から――「リトルプレス 地域デザインの創造」展 081
『畦と銃』真藤順丈 114
『水底フェスタ』辻村深月 115
ユートピア湊かなえ 122 
『人間臨終図巻』山田風太郎 133
古事記』倉野憲司校注 136 
『新編 おらんだ正月』森銑三 137
『明治大正史 世相編』柳田國男 138 
孤高の人新田次郎 140  
『一握の砂・悲しき玩具』石川啄木 142
君たちはどう生きるか吉野源三郎 145
『さぶ 山本周五郎長編小説全集第三巻』 146
『文壇さきがけ物語』大村彦次郎 155 
『青い壺』有吉佐和子 160
『考える葦』松本清張 165 
宮本武蔵吉川英治 169
『手仕事の日本』柳宗悦 171
『肌ざわり』尾辻克彦 175
『新興俳人の群像』田島和生 176 
『花咲く乙女たちのキンピラゴボウ』橋本治 190
『出版アナザーサイド』藤脇邦夫 192 
『師恩』中野三敏 193
ぼくはまだ山口瞳に出会っていない 368
虚と実が入り交じる世界から 384 『藝人春秋』水道橋博士
この世界のまだ知らない裾野へ 390 『二〇一二』田口史人
小さな出版社創業期の姿 392 『小尾俊人の戦後』宮田昇


【北海道】
本と遊べば――知床の「本のある場所」 055
『無垢の領域』桜木紫乃 119


青森県
ブックイベントの現場から――八戸ブックセンター構想 083
『イサの氾濫』木村友祐 123
[写真散歩]坐来


岩手県
一頁堂書店 096
『災害と妖怪』畑中章宏 127
[写真散歩]神子田朝市/盛岡バスセンター


宮城県
本と遊べば――「本プラスα」の可能性 027
本と遊べば――いしのまき本の教室 047
本と遊べば――移動式本屋〈ペンギン文庫〉 050
ブックイベントの現場から――としょかんメディアテークフェスティバル 073
ブックイベントの現場から――Book! Book! Sendai 075
ブックイベントの現場から――「本を並べる」ワークショップ 080
『3.11キヲクのキロク』20世紀アーカイブ仙台 125 
津波のまちに生きて』川島秀一 157


山形県
ブックイベントの現場から――Book! Book! Okitama 064
ブックイベントの現場から――図書館に泊まろう! 089
よき本と出会うためによき旅を 100
『本の運命』井上ひさし 164 
[写真散歩]羽陽書房/マルシメ書店/竹田写真館


福島県
本と遊べば――子どもが集まる「みず文庫」 028
[写真散歩]本宮映画劇場


新潟県
ブックイベントの現場から――ニイガタブックライト 067
『マンドレークの声』杉みき子 124
『完訳 日本奥地紀行』イザベラ・バード 144
洲之内徹 絵のある一生』洲之内徹 162 
北越雪譜』鈴木牧之 180
近代出版文化を切り開いた出版王国の光と影』田村哲三 182
[写真散歩]とんかつ太郎
『シネ・ウインド日記』と成しえなかった夢のこと 394


富山県
ブックイベントの現場から――BOOK DAYとやま 074
『アズミハルコは行方不明』山内マリコ 120 
『日本の下層社会』横山源之助 188
[写真散歩]シネマ食堂街


【石川県】
そして、本だけが残る 008


【栃木県】
本と遊べば――益子の「土祭」 033
『クラクラ日記』坂口三千代 167
[写真散歩]内町工場


【埼玉県】
本と遊べば――袋雑誌ワークショップ 026
[写真散歩]川口神社周辺


【千葉県】
ブックイベントの現場から――佐倉城下町一箱古本市 084
『はじまりのコップ』木村衣有子 130
[写真散歩]花生食堂


【東京都】
本と遊べば――出版社の「産直」イベント 030
本と遊べば――二つの新しい本屋 041
本と遊べば――落ち着いた空間で本を手に取る 042
本と遊べば――一二枚目の不忍ブックストリートMAP 043
本と遊べば――古民家での一箱古本市 049
本と遊べば――しのばずくんの本の縁日 053
本と遊べば――小さな本屋が増えている 057
ブックイベントの現場から――国分寺ブックタウンプロジェクト 066
ブックイベントの現場から――東京蚤の市 070
ブックイベントの現場から――古書目録展 071
ブックイベントの現場から――本屋を再定義する 090
ブックイベントの現場から――Tokyo Zinester Gathering 093
『浅草』堀切直人 109
『極私的東京名所案内』坪内祐三 111
『東京戦後地図 ヤミ市跡を歩く』藤木TDC 132 
『読んで、「半七」!』『もっと、「半七」!』岡本綺堂 158
『馬込文学地図』近藤富枝 172
『近世新畸人伝』中野三敏 173 
『洋画家たちの東京』近藤祐 177 
[写真散歩]森岡書店/コ本屋/Readin’ Writin’/カストリ書房/読書空間みかも/ひるねこBOOKS/丹青通商
早稲田で読む 219
読まなくても残るもの――草森紳一さんのこと 374
入谷コピー文庫」と私 386
古書店員の日常の記録 398 『五十嵐日記』


【神奈川県】
ブックイベントの現場から――ひとつき十冊 077
ブックイベントの現場から――ブックカーニバルinカマクラ 087
[写真散歩]天保堂苅部書店/お店のようなもの/馬燈書房


【愛知県】
新美南吉童話集』新美南吉 153


岐阜県
[写真散歩]自由書房/松竹小路


三重県
そして、本だけが残る 008
ブックイベントの現場から――ホンツヅキ 063
『神去なあなあ夜話』三浦しをん 117


京都府
消えてゆくものを悼んでみても 400


大阪府
そして、本だけが残る 008
ブックイベントの現場から――マイクロ・ライブラリーサミット 078
ブックイベントの現場から――もりの植本祭&一箱古本市 086
[写真散歩]居留守文庫


兵庫県
本と遊べば――神戸の新しい古本屋 031
[写真散歩]ワールドエンズ・ガーデン


広島県
『夏の花・心願の国』原民喜 183
[写真散歩]源蔵バスセンター店


岡山県
[写真散歩]古本ながいひる/つづきの絵本屋


鳥取県
本と遊べば――本からはじまる旅 025
本と遊べば――「本のある場所」が増えていく 037
[写真散歩]邯鄲堂


島根県
本と遊べば――雑誌『ヒトハコ』創刊 051
ブックイベントの現場から――BOOK在月 069
『神々の国の首都』小泉八雲 151 
[写真散歩]國美喜書店/だんだん書房
「鬼瓦」は大橋を渡って――花森安治と松江 377
空飛ぶレコード 388
一九八〇年代の本と町――あとがきにかえて 403


山口県
ロバの本屋 095
[写真散歩]ロバの本屋


香川県
本と遊べば――海の見える一箱古本市 035
本と遊べば――地域からの風 039
本と遊べば――完全予約制の古本屋〈なタ書〉 044


愛媛県
伊丹万作エッセイ集』伊丹万作 187


高知県
本と遊べば――小さな本屋の可能性 034
[写真散歩]日ノ御子


【福岡県】
本と遊べば――地元の文化の見直しを 038
本と遊べば――地域の歴史といまをつなぐ 046
『戦争とおはぎとグリンピース』西日本新聞社 104
『地の底のヤマ』西村健 116
『復讐』タナダユキ 118 
『シーナの夢』鮎川誠 129 
筑豊炭鉱絵物語山本作兵衛 141 
『花と龍』火野葦平 148 
[写真散歩]徘徊堂/ぎょうざ一番/ターミナル会館/ほとりの商店/ゑびす市場/ナツメ書店


長崎県
『島へ免許を取りに行く』星野博美 179 
[写真散歩]大正堂書店


大分県
ヴェニスに死す』トオマス・マン 134 
[写真散歩]友永パン屋/珈琲しんがい/日田バスセンター/梅園温泉


熊本県
[写真散歩]河原町繊維問屋街/画と雑貨と珍品の店モラトリアム/天野屋書店/橙書店/舒文堂河島書店


沖縄県
ブックイベントの現場から――那覇一箱古本市 091
[写真散歩]ちはや書房


【海外】
『北槎聞略』桂川甫周 150
バートルビー/ベニト・セレノ』ハーマン・メルヴィル 161 
『風の払暁 満州国演義一』船戸与一 185

調子っぱずれの一日

夜中に蚊の羽音で目が覚める。すでに何か所も刺されまくっている。殺虫剤撒くけど、効果あったかどうか。だいたい網戸をしているのに、どこから入り込むのか。今年は例年よりよく刺されている気がする。

そんな感じで寝不足のまま、8時起床。日記を書いてから出かける。すでに暑い。渋谷駅から〈ユーロスペース〉までが遠く感じる。エドワード・ヤン監督『台北ストーリー』(1985)観る。主人公のカップルのうち、男は映画監督のホウ・シャオシェンが演じている。最初、熱の感じられない二人の関係に、台北の都市の無機質な表情が重なって引き込まれるが、途中から眠くなってしまい、その後は寝たり起きたりで、寝ぼけ半分で観てしまう。目が覚めると似たようなシーンで、また眠くなったりして。なので、ラストの意味とか、エンディング曲がなぜド演歌なのかとかも、判らなかった。いつかもう一度観よう。

外に出て、道玄坂の方へ歩く。なんとなくラーメンが食べたくなり、どこにしようか探しつつ歩くが、横道の奥の方に「ちゃんぽん」という古い看板が見えたので、〈長崎飯店〉に入る。このあたりは以前から歩いているが、こんな店があるとは知らなかった。人気があるらしく、奥まで満席。女性二人組と相席に。ちゃんぽんと小ライスのセット。うまい。前の女性の片方が最近見たお笑い番組の内容を、見ていないもう片方に説明するのを聞かされるという地獄のような時間だった。

駅に戻り、地下に入るが、副都心線まで歩きそうなので、銀座線に乗ろうとすると、地上2階まで階段を上がらなければならない。電車に乗って、赤坂見附丸ノ内線に乗り換えて新宿御苑前駅。ここから歩いて5分ほどの原書房へ。すっかり汗だくになり、水をもらう。20冊ほどサインを入れる。駅まで戻り、こんどは霞が関で千代田線に乗り換えようとするが、ここでもかなり歩く。西日暮里駅に着いた頃にはかなりへたっており、家までの十数分がきつかった。

少し休憩して、久しぶりの立石で久しぶりに会う友人と飲みに出かけるはずだったが、体がだるくて起き上がれず、延期してもらう。シャワー浴びて3時間ほど眠る。ちょっと元気になり、ネギトロ丼とハマグリの味噌汁で晩飯。

『町を歩いて本のなかへ』を贈った大村彦次郎さんから、葉書をいただく。「早稲田の青春とその界隈のこと、〈俗研〉の話など面白く拝見」とあり、「小生も53年東映の『早稲田大学』では大隈講堂前で角帽に学生服姿でエキストラに参加しました」という証言をいただく。

夜になっても気温が下がらないのでエアコンかけたまま寝るが、蚊が飛び回っているような感じがあり寝付けない。3時過ぎにごそごそ起きだして、書類をちょっと手直ししたり、日記をつけたりする。なんだか、調子っぱずれの一日だった。