タイミングが悪い

昨夜、〈古書現世〉の向井君(セドローくん)からメール。20冊サイン本を置いてもらっていたが、全部売れたそうだ。大学時代の知人の道場親信くんも買ってくれたらしい。ウレシイ。追加でまたサイン本を置いてもらうことになる。


朝、旬公と一緒に出る。駅のところで、老人が自転車にまたがったまま動けなくなっている。一度降りるとまだこぎ出すまでが大変らしい。ちょっと場所を移動させたりして、無事送り出すが、100メートルぐらい先で車にブツかりそうになっていた。人間は老いても移動せざるを得ないんだよなあ、としんみりする。


神保町へ。〈書肆アクセス〉で旬公にサイン本にイラストを描いてもらおうと連れていく。いつも紅茶などをご馳走になっているので、たまにはと思い、〈豆香房〉でアイスコーヒーを四つ買う。近所まで持ち帰りというと、袋ではなく持ち運び用の紙トレイ(たまごを入れるようなヤツ)に四つセットしてくれる。ココは氷もコーヒーを冷やしてつくっている。こうすると薄くならないそうだ。なるほど、いいアイデアだと話しつつ、〈アクセス〉の前まで行ったら、シャッターが閉まっていて呆然。


すでに開店時刻は過ぎているし、臨時休業などの表示もなし。シャッターをたたいても電話しても誰も出ない。寝耳に水な証拠には、宅急便屋さんや仕入れに来たらしい女性も困ったように前に立っている。しかし、このままじっと待っていたら、アイスコーヒーが溶けきってしまう。誰か近所に二つ飲んでくれるヒトはいないかと、彷徨舎に電話したら、田村さんがいたのでそっちに向かう。紙トレイ持って靖国通りを渡る姿は、まるでコーヒーの配達人である。田村さんと後から来た鈴木君と一緒にコーヒーを飲み、雑談。差し入れなんてメッタにしないのに、その日に限ってヒトがいないとはタイミング悪し。


そのあと、竹橋の毎日新聞社ビルで打ち合わせ。岡崎武志さんが一緒。9階の〈アラスカ〉というレストランで、ココは朝日にも入っているそうだ。旬公はココのマッチに白熊の写真が使われているのがお気に入りだという。店を出るときに、〈アラスカ〉特製の灰皿(白熊の浮き彫りが付いている)を見つけ、キャーキャー云っていた。


岡崎さんが、「今日は田村書店で無料本を放出してるで、ほらこれ」と見せてくれたのが、「週刊本」の二冊で、やはり田村でタダでもらったという本の函(雑誌の切抜きなどを入れておくのだそうだ)を見せてもらい、思わずスグに行きたくなるが、もう時間がなく、神保町から市ヶ谷へ向かう。


仕事場に着いたら、レイアウトの変更が終っていた。机は壁際に配置されていた。コレまで隣の机とのあいだがあり、そこに本を積んでいたのだが、今回は両隣に机がくっついてしまっていて、本を置くスペースがほとんどない。ちょっと離れたトコロにある本棚に、詰められる本は詰めてしまい一息つくが、まだダンボール箱がいくつか残っている。少しずつ処分しなきゃなあ。


片づけしながら仕事をして、7時ごろ仕事場を出る。車中の読書はずっと東直己『熾火』(角川春樹事務所)。ウチに帰り、旬公の仕事が一段落するのを待って、外に出る。西日暮里駅前の韓国料理屋〈南山〉に初めて入る。サンギョプサル、味噌チゲ、冷麺。おばさんと客との会話がオールハングルだったり、韓国のテレビ局のニュースが掛かっていたりとネイティブな雰囲気があり、食べ物もそこそこだったので、また来てもいいと思ったが、旬公によれば味はイマイチとのこと。たしかに、行きつけの〈大栄〉に比べたら数段落ちるけど。


バーミヤン〉で原稿を書きかけるも、周囲のテーブルが強烈にうるさく(とくに女子高生グループと欧米人グループ)、とても書けず。1時間ほどで帰ってくる。


【今日の郵便物】
★目録 荻文庫
★稲盛さんから『エルマガジン』最新号 数日前に買ったばかりでした……。


【今日のしおりページ】
特になし。